小僧寿し
持ち帰り寿司の元祖小僧寿し


17店舗のデリズ出店計画が頓挫して12店舗に

デリズを買収した際、小僧寿しは大株主のアスラポート・ダイニングを割当先とした転換社債型新株予約権を発行し、4億円を調達しています。前述の通り買収には現金の流出がありません。調達した4億円を、デリズの成長資金として活用したのです。アスラポート・ダイニングが新株予約権を行使した場合、小僧寿し株の保有率が13.76%から26.88%まで上がります。

デリズ上場により、小僧寿しは上場益が得られます。その影響で小僧寿しの株価は上昇、大株主のアスラポートも上場メリットが享受できる形にしたものと考えられます。

さらに、デリズを買収したその日に、アスラポートと小僧寿しは、業務提携して共同宅配事業を加速すると発表しました。3社は事業面でも一蓮托生モデルを組んだのです。

結局、デリズは2019年2月期の売上予想を7億3900万円としていましたが、6億7900万円で着地しました。17店舗の新規出店計画が、12店舗に留まったことが原因です。さらに、アルバイトなどの人件費が上がったため、売上で販管費を吸収できずに5000万円の営業赤字を計上しています。過去6期みても、営業赤字を出したのは今回が初めてです。

調達した4億円のうち2億8000万円を運転資金に

その結果は、のれんの7億9000万円の全額減損という最悪のものとなりました。

10億円以上もの債務超過となった小僧寿しは、今年4月にEVO FUNDを割当先とした新株予約権を発行すると発表しました。それによる資金調達額は3億7600万円です。

また、アスラポートから調達した4億円のうち、残額の2億8000万円を宅配事業ではなく、運転資金に充当しています。もちろん、これだけでは債務超過状態は解消されず、今後更なる資金調達を行うものと予想されます。

宅配事業は今後も継続的に力をいれる予定です。親会社の小僧寿しが金策に奔走する中、デリズは上場を目指して拠点拡大に努めることとなりそうです。

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