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フレッシュネス買収は成功?失敗?コロワイドの業績で読み解く

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居酒屋「甘太郎」や焼肉「牛角」を展開するコロワイド<7616>は、2016年12月ハンバーガーショップの「フレッシュネスバーガー」を8億円で買収しました。「ステーキ宮」のアトム<7412>、「かっぱ寿司」のカッパ・クリエイト<7421>、そして「牛角」のレインズ・インターナショナルなどを次々と飲みこんで成長したコロワイド。同社の買収自体は珍しくありませんが、ハンバーガー業態への進出は世間を驚かせました。しかも、「かっぱ寿司」買収後の業績回復ストーリーが打ち出せていないさなかの出来事だったのです。

フレッシュネスバーガーの買収が上手くいったのか、いかなかったのか。決算書から読み解いてみましょう、という話です。結論を先にいうと、どうやらまだ上手くいってはいないようですね。

フレッシュネスバーガー
女性をターゲットにして他社との差別化を図る


ファーストフード進出で外食日本一企業へ躍進か

フレッシュネスバーガーは1992年に誕生したハンバーガーショップ。ほっかほっか亭の創業者・栗原幹雄氏が立ち上げたブランドです。2007年にカフェを展開するユニマットキャラバンが、株式の58%超を取得して筆頭株主になりました。その後、ユニマットキャラバンがユニマットホールデングに株式を譲渡。完全子会社となります。そして2016年12月にコロワイドが全株式を取得しました。取得金額は8億円です。2018年3月末の時点で、店舗数は171店舗。直営が64店舗、FCが107店舗(2018年3月期決算説明資料より)となっています。

買収した時点のフレッシュネスの財務状況はこんな感じ。

流動資産 8億9000万円 流動負債 13億5800万円
固定資産 30億8800万円 固定負債 26億5900万円
資産合計 39億7800万円 負債合計 40億1700万円

有価証券報告書より

流動資産の1.5倍以上の流動負債、債務超過……。という具合に決して良い状態ではありませんでした。売上高は12月から3月末までで約12億円。利益は3300万円です。通期で計算しなおすと、売上高36億円、利益9900万円ほどと予想されます。

この時期、コロワイドはTOBで傘下に収めたカッパ・クリエイトの業績立て直しに腐心していました。カッパは2017年3月期に58億円もの赤字を計上していたのです。そんな中、手持ち業態とのシナジー効果が薄そうなハンバーガーショップに手を出さなくても良さそうなもの。

ところが、コロワイドには大いなる野望がありました。それが中期経営計画「レボリューション2016」です。外食日本一企業の実現を目指すもので、売上高・ブランド認知・顧客満足度を日本一に引き上げるという内容です。

レボリューション2016には6つの戦略が織り込まれています。

戦略① 市場ニーズをとらえた事業領域の拡大
戦略② 市場環境を踏まえた業態集約とコアブランドの確立
戦略③ 磨きこんだブランドを梃子に海外展開を推進
戦略④ MD機能の更なる増強
戦略⑤ 本部機能の強化と集約によるグループ経営効率の向上
戦略⑥ ロスの削減

ファクトブックより

フレッシュネスに関係するのは、戦略①と④。コロワイドはM&Aによって業態を広げる戦略を明確にしています。居酒屋、洋食、寿司、焼肉、和食、カラオケ。次に一般的な顧客を広く狙おうと考えると、ファーストフードかカフェに食指が伸びるのは当然といえば当然です。その両方の要素をもっていたフレッシュネスは、魅力的だったのでしょう。しかも、ビールなどのアルコールを扱う点は、コロワイド向きでもあります。

コロワイドは、2016年12月に北米に焼き肉レストランを展開するREINS INTERNATIONALも買収しました。フレッシュネス、REINS INTERNATIONALともに、コロワイドの100%子会社であるレインズインターナショナルが受け皿となっています。買収した2社の業績がフルで寄与し、レインズの2018年3月期売上高は、前期比19%増の804億3600万円。営業利益は38%増の60億9700万円となりました。

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コロワイドの社内報に掲載された会長・蔵人金男氏のコメントが、インターネット上で大炎上したことで話題になりました。今回の一件は、蔵人会長のワンマンっぷりに焦点が当てられています。(確かにそれも問題です)が、コロワイドのグローバル化戦略と、いつまでも単純なヒエラルキー構造を維持する組織体制のズレ。それこそが問題の本質ではないでしょうか、という話です。