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飲食店を一気通貫スタイルでサポートするVIDA Corporation
飲食店の設計や施工などを手がけるVIDA Corporation(東京都港区)の杉本大社長は「数年以内の株式公開を目指しており、上場による取得資金はM&Aに投入する」と宣言する。今年は中国、ベトナム、米国に加えチェコやロシアにも事業を広げる。
2016年2月に上場したシンクロ・フード(以下:シンクロ)<3963>が、飲食業界に特化したM&A仲介を行うウィットを買収しました。株式の取得価額は1億5000万円。シンクロは飲食店を開業する際に必要な物件情報や食材調達先、人材紹介などを行っています。そのインフラ網にM&A事業がプラスされ、飲食店経営者をがっちりとつかみました。投資家の期待は、しっかりと株価に反映されていますね、という話です。
この記事では以下の情報が得られます。
①シンクロ・フードの成長余地
②今後の飲食ビジネスの可能性
シンクロは飲食店がラクをできる環境作りと、卸売り業者の参入障壁の高さを取っ払うという離れ業を成し遂げた会社です。どういうことか。
飲食店の開業は、意外にも力がかかります。人材の確保、食材仕入れ先探し、物件、内装デザイン、施工。食器や調理器具など。これらを一つひとつ潰していかなければなりません。
「ASKULみたいに、一括で見られればいいのに……」
そんな願いをかなえたのが、シンクロが提供する「飲食店.COM」です。開業に必要な情報がほとんどそろっています。
卸売り業者の方から見れば、このインフラに乗ることで新規顧客開拓に繋がります。飲食業界向けの展示会でなければ、新たな卸し先を見つけることは困難です。その壁を取っ払ってくれたというわけです。
何よりシンクロが優れている点は、飲食店が顧客へのサービス提供に注力できる環境を作ったこと。こんな図式です。
開業時の煩雑な作業が減る→サービスの提供に注力できる→サービスの質が向上する→リピーターが増えて好循環が生まれる→もっと良いサービスを提供すべく別の卸売り業者を探す
卸売業者も昔からの付き合いという“甘え”を捨てて、顧客至上主義へと転換します。それがまた新たなサービスへと繋がります。
飲食店の設計や施工などを手がけるVIDA Corporation(東京都港区)の杉本大社長は「数年以内の株式公開を目指しており、上場による取得資金はM&Aに投入する」と宣言する。今年は中国、ベトナム、米国に加えチェコやロシアにも事業を広げる。