つばぜり合い続くスマホ決済サービス 攻勢強めるPayPay

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PayPayのホーム画面

ソフトバンク<9434>系のスマートホン決済サービス会社PayPayが攻勢の手を緩めない。2019年5月13日に利用金額の20%分を還元する第2弾100億円キャンペーンを終了したばかりだが、6月1日から支払い20回に1回の確率で支払額の全額(最大1000円)分をポイントで還元する「PayPayチャンス」を実施する。 

攻勢強めるPayPay 

さらに6月から毎月、加盟店、カテゴリー、地域などを変えながらポイントを付与するキャンペーン「ワクワクペイペイ」を実施。6月は全国のドラッグストアで支払い金額の最大20%を還元する。 

すでに2019年5月 8日から支払いのたびに付与するポイントの付与率を、0.5%から3%に引き上げており、あの手この手のキャンペーンを打ち出している。 

これまでの利用者数の拡大を目的にしてきたキャンペーンでは期間があったが、今回のキャンペーンは期間が設定されておらず、利用者の定着に大きな成果が見込める。 

これまで各社のキャンペーンごとに利用するスマートホン決済サービスを使い分けていた利用者が、PayPayにどれだけ固定化されるのか、関心が集まる。 

auPAY、メルペイ、楽天ペイにも強み

 PayPayに話題を奪われた感のあるスマートホン決済サービスだが、他社もそれぞれ強みがある。メルペイはメルカリ<4385>で販売した商品の売上高をスマートホン決済で使用できる。年間5000億円ほどが対象になるとみられており、大きな購買力となる。 

KDDI<9433>が運用するauPAYも携帯電話の使用などに基づいて付与されるポイントが年間2000億円分ほどになるため、安定した利用が見込める。 

楽天<4755>が運用する楽天ペイは楽天市場などで獲得できる楽天ポイントとの連携が可能なため、楽天の他のサービスの利用者を取り込むことが容易だ。5月15日から利用金額の最大5%を還元するキャンペーンを開始。期間は7月1日までだが、その後の第2弾についても実施を予告している。 

本格的なキャッシュレス時代の到来を前にスマートホン決済サービス各社のつばぜり合いはまだまだ続きそうだ。

文:M&A online編集部

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