2022年1-6月の外食・フードサービス業界のM&Aは、件数、取引金額ともに低位に沈んだ。飲食業界はコロナ禍で、大打撃を受けており、M&Aによって事業を拡大する機運が萎んだようだ。
M&A Online編集部がM&Aデータベースで、同業界の2022年1-6月のM&A発表案件(適時開示ベース)を集計したところ、件数は7件(2013年、2021年は同数)で、1-6月としては2013年以降の10年間では、最低の6件だった2015年に迫る下から2番目に低迷した...
2022年上期(1~6月)のM&A件数(適時開示ベース)は前年同期比12件増の458件で、リーマンショック(2008年)後の年間最多を記録した前年を上回るペースを示した。ただ、ウクライナ危機、急激な円安が続く中、国境をまたぐ海外M&Aが落ち込み、国内M&A主導の展開が鮮明になっている。
2022年4月のM&A(適時開示ベース)件数は前年同月比13件減の70件で、3カ月連続で前年同月比マイナスとなった。1~4月累計は307件と前年同期を21件下回る。ロシアのウクライナ侵攻や急激な円安で経済環境が大きく変化する中、ここへきてペースダウンが否めない。
鳴り物入りの大型M&Aがご破算となるケースが相次いでいる。ソフトバンクグループが英半導体設計子会社アームの4.2兆円売却を断念したのに続き、国内ではフィデアホールディングスと東北銀行の経営統合が白紙に戻った。
2021年11月のM&A件数は前年同月を4件下回る77件だった。前年同月比マイナスは3カ月ぶりだが、11月として過去10年で2019年(86件)、20年(81件)に続く高水準を維持。クボタはインドのトラクター大手を1406億円で買収する。