国立大の統合、2007年度の大阪大・大阪外語大を最後に途絶える

名古屋大は3月、「世界最高水準の教育研究活動の展開が見込まれる大学」として、国から「指定国立大学法人」に指定された。その際、同大が提案した「地域の国立大学間の壁を取り払う新たなマルチ・キャンパスシステム構想」が評価のポイントにもなった。これが、今回の「東海国立大学機構」構想そのものだ。三重大は統合協議の参加を断ったと伝えられており、今後2校で協議が進むのか、それとも地域内の単科系国立大にも輪が広がるのだろうか。

世界の有力大学と伍していくことが求められる指定国立大学法人には2017年6月に東大、東北大、京都大の3校、そして今回、名古屋大と東京工業大が選ばれた。一橋大と大阪大の2校が名乗りをあげている。

現在、国立大学は86大学。1997年度の101大学をピークに、以降、総合大学と医科大学、単科大学との統合(合併)が相次いだが、2007年度の大阪大学と大阪外国語大学との合併を最後に統合の動きは途絶えている。

1法人で複数の国立大学運営に道を開くアンブレラ方式の導入に向けては文部科学省が法改正を検討している。一方、公立大学では1法人で複数の大学を持つ例が全国で5例ある。東京都の場合は公立大学法人首都大学東京が首都大学東京、産業技術大学院大学を運営している。

18歳人口の減少、大学間格差の広がり、2020年の大学入試改革などを見据えて、私立大学ではサバイバル戦が始まって久しい。国立大学にも「勝ち残り」に向けて大学版・共同持ち株会社が選択肢に入ってきたといえる。名古屋大・岐阜大の統合がモデルケースとなるか注目される。

文:M&A Online編集部