冠婚葬祭互助会のサン・ライフ<4656>が、株式会社ノーマライズから住宅型有料老人ホーム「ビアホーム本厚木」を譲受しました。サン・ライフの介護事業は、2017年3月期の売上高が8億8100万円と小粒。しかしながら、2017年は3軒の老人ホームを譲受しており、今後も積極的なM&Aで更なる事業拡大を目論んでいる様子。終活を一手に引き受けようというシナジー効果向上を狙う姿が浮かびますが、実情は火葬のみで葬儀を済ます「直葬」の広がりと、互助会加入者の激減という逼迫した状況が背景にありそうですね、という話です。

この記事では以下の情報が得られます。

  • ①互助会のビジネスモデル
  • ②葬儀場が介護事業に走る理由
  • ③葬儀スタイルの変遷
サン・ライフ公式ホームページ
サン・ライフ公式ホームページ

レッドオーシャン化する葬儀業界

互助会各社が、介護事業に乗り出していることをご存知でしょうか? 各社介護事業の売上高と構成比率は以下の通りです。

介護事業売上高構成比
サン・ライフ8億8100万円8.3%
平安レイサービス10億2800万円9.9%
こころネット9200万円7.2%

※各社2017年度決算より

互助会が葬儀と結びつきの強い介護事業に乗り出すのは、納得がいきます。ここ3~4年の動きだと考えると、むしろもっと早く進出していても良さそうなもの。慌てて注力しはじめた背景には3つあります。

  • ①葬儀場が飽和状態となっている
  • ②葬儀そのものの需要が減少している
  • ③互助会の新規会員獲得が困難を極めている

一つ目の説明から。葬儀場は、同じ冠婚葬祭業でくくられる結婚式場よりも、経営が比較的カンタンだと言われています。理由は単純で、見込み客を人口統計で割り出せるからです。

市区町村の人口や年代別の人口構成比率は、自治体から詳細な数値が発表されています。葬儀場を営む企業は、公表されているデータを基に死亡する割合を算出。競合店を加味して、売上予測値を割り出して出店しています。葬儀は自宅近くで行われるので、比較的正確な数値が出せるわけです。