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チョコレートメーカー3社の決算書分析「モロゾフ、不二家、寿スピリッツ」

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 日本チョコレート・ココア協会が公表している統計によると、2016年度のチョコレート製品の国内生産量は23万9千トン、輸入量は2万6千トン、国民1人当たりの消費量は年間2.07kgにものぼるという。

 バレンタインデーという1年で最大のかき入れ時を迎えている今回は、日本のチョコレートメーカーの中から、モロゾフ株式会社<2217>、株式会社不二家<2211>、寿スピリッツ株式会社<2222>の3社を取り上げ、その決算内容に迫ってみたいと思う。

イベント商戦やギフト商戦が主戦場のモロゾフ

 モロゾフは1931年(昭和6年)に神戸で産声を上げた洋菓子メーカーである。チョコレート、チーズケーキ、プリン、焼菓子などの定番商品に強みを持っている。同社では洋菓子の製造販売に加え、喫茶およびレストランの経営も行っているが、割合的には洋菓子の製造販売が圧倒的に多く、2016年度(2017年1月期)の売り上げ291億円のうち、洋菓子製造販売事業の売り上げが274億円、喫茶・レストラン事業の売り上げが16億円となっている。

 また、洋菓子製造販売事業の中では、洋菓子群の売り上げが59億円であるのに対し、干菓子群の売り上げが207億円と大部分を占めており、バレンタインデーやホワイトデーなどのイベント商戦、中元・歳暮などのギフト需要が同社の主力となっていることがうかがえる。

 近年、売上高は増加傾向にあるが、それを上回るペースで経常利益などが大きく伸びていることは注目すべき点といえよう。ナッツ類などの原材料価格の低下の影響もあるが、「生産改革プロジェクト」にもとづき全工場の生産品目について最適化や製造総費用比率の低減を目指す取り組みを行った成果が出たものと考えられる。

 2017年度(2018年1月期)の業績予想でも売上高293億円、経常利益22億円、当期純利益14億円と増収増益を見込んでいる。

スーパーなどにおける菓子販売も収益源となっている不二家

 不二家は1938年(昭和13年)に設立された洋菓子メーカーである。2008年から山崎製パンの連結子会社となっている。2016年度(2016年12月期)の売上1,040億円のうち、洋菓子事業セグメントに含まれる洋菓子部門の売り上げが289億円、レストラン部門の売り上げが68億円、これに対して、製菓事業セグメントに含まれる菓子部門の売り上げは613億円となっている。

 不二家レストランおよび洋菓子店チェーン、また100%子会社であるダロワイヨの店舗などのイメージが強いが、やはり菓子部門の売り上げが大きな割合を占めている点はモロゾフと共通している。ただし、菓子には「ルック」「ピーナッツチョコレート」「カントリーマアム」「ホームパイ」などスーパーで見かける商品の割合が多い点は毛色が異なるといえるだろう。

 2016年度、経常利益などの収益性が大幅に改善している要因としては、製菓事業の生産部門において大型ラインの稼働率が向上したこと、および原材料価格が安定化したことが挙げられている。なお、2017年度(2017年12月期)の業績予想では売上高1,060億円、経常利益16億円を見込んでいる。

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