いよいよ銀行の出番か。

仮想通貨交換業に、無料の通話やメールが楽めるアプリを手がけるLINE<3938>や、検索、オークション、ニュース、ショッピングなど多数のサービスを展開しているヤフー<4689>が参入を表明。これに次いで、証券業務を手がけるマネックスグループ<8698>も参入の検討を始めた。次は金融の本丸である銀行による仮想通貨事業参入が秒読み段階に入ってきた、とみてよさそうだ。

仮想通貨は厳しい銀行経営を救うか

銀行、特に地方銀行は、長期にわたる低金利政策や少子化、高齢化などにより、貸出業務の収益力低下が続いている。この傾向は今後も続くものとみられるため、現在よりもさらに厳しい環境にさらされる可能性が高い。このため新たな事業分野への参入は避けて通れない状況にある。

新たな事業への参入についてはさまざな案件が考えられるが、今後大きな成長が見込まれる仮想通貨は魅力的な存在。仮想通貨による決済や両替などは、銀行がこれまで行ってきた業務との親和性は高い。仮想通貨交換業務のために巨額の投資が必要となるセキュリティーシステムについても、中小の仮想通貨交換業者と比べるとハードルは高くない。

仮想通貨は紙幣や硬貨は存在せず、スマートフォンなどで物の売買ができるもので、格安の手数料で送金できるというメリットがある。これが広がれば、法定通貨を扱う銀行の決済業務に大きな影響がでることは間違いない。低金利や少子、高齢化などで厳しい環境にある銀行にとっては大きな経営リスクとなり、銀行というビジネスモデルが成り立たなくなる可能性すらある。この脅威を内に取り込むことで危機を乗り切る選択は十分にあり得る。