クリエイト・レストランツは国内外で150億円を投資

今年のM&A市場で最大のサプライズとなったのが、ヤフーが9月12日に発表したZOZOの買収。50.1%の株式取得を目指し、同30日に買い付けがスタートしたばかり(~11月13日まで)。今秋開設予定のオンラインショッピングモール「PayPayモール」の目玉としてZOZO出店企業の参画を見込む。

飲食店経営大手のクリエイト・レストランツ・ホールディングスは国内外の大型M&Aを相次いで発表した。総額は約150億円。北関東を中心に和食レストラン40店舗を展開するいっちょう(群馬県太田市)を70億1000万円、北米でイタリアンレストラン20店舗を持つ米イルフォルナイオ (カリフォルニア州)を約80億円5000万円で買収を決めた。

同じく外食系では、JBイレブンがマウンテンコーヒー傘下で喫茶店・レストラン経営のハットリフーズ(名古屋市)の子会社化を発表した。JBブレインは東海地区を地盤に、ラーメン店「一刻魁堂」や中華料理「ロンフーダイニング」を展開しているが、新たな業態を取り込む。

食品関連M&Aは2件。伊藤ハム米久ホールディングスはハム・ソーセージ・ベーコン類を製造販売する明治ケンコーハム(東京都江東区)を、日鉄物産はソーセージや鴨肉、焼豚など畜肉加工食品を開発・輸入するコスモフーズ(大阪市)を子会社化することにした。

ゆとりの空間はモブキャストの傘下に

著名料理家の栗原はるみさんが経営にかかわる、ゆとりの空間(東京都目黒区)はモブキャストホールディングスの傘下に入ることになった。モブキャストは第三者割当増資を通じて60.2%の株式を3億円で取得する。

ゆとりの空間は1995年に設立。栗原はるみさんが暮らしのアイデアやライフスタイルを提案する生活雑貨ショップの経営のほか、オリジナルの食器やキッチン雑貨、調味料、インテリア小物など展開する。

冠婚葬祭でもM&Aがあった。九州地盤のアイ・ケイ・ケイは葬儀子会社のアイ・セレモニー(佐賀県伊万里市)を同業の木下(福岡県久留米市)に3億7700万円で譲渡することを決めた。主力の婚礼事業に経営資源を集中させるのが狙い。

三菱商事は持分法適用関連会社で経営再建中の千代田化工建設を9月10日付で子会社化(持株比率約82%)した。7月に700億円で取得したA種優先株式のすべてについて普通株式への転換請求権を行使する際に必要な許認可を得たことによる。

文教堂グループホールディングスはアニメキャラクターグッズ販売事業を、ビックカメラ傘下のソフマップに譲渡する。9月27日付で事業再生ADR(裁判外紛争処理解決手続き)に基づく再生計画が成立したのに伴う措置。

◎9月M&A:金額上位案件(10億円以上)

1 ヤフー、衣料品通販サイトのZOZOをTOBで子会社化(4007億円)
2 東京センチュリー、米航空機リース大手のアビエーション・キャピタル・グループを子会社化(3213億円)
3 住友化学、豪農薬大手ニューファーム傘下の南米子会社4社を子会社化(約700億円)
4
三菱商事、持分法適用関連会社の千代田化工建設を子会社化(700億円)
5
クリエイト・レストランツ・HD、米イタリアンレストラン「イルフォルナイオ」を子会社化(80.5億円)
6
クリエイト・レストランツ・HD、和食レストラン「いっちょう」を子会社化(70.1億円)
7 イオンモール、「横浜ワールドポーターズ」運営の横浜インポートマート(横浜市)を子会社化(70億円)
8 CAC Holdings、シンガポールのIT企業Mitraisを子会社化(28.9億円)
9 バリューコマース、宿泊予約システム開発のダイナテック(東京都中央区)を子会社化(27.4億円)
10 初穂商事、エクステリア資材卸販売のアイシン(大阪府高槻市)を子会社化(15.5億円)
11
トランスコム、シンガポールのビルクリーニング会社Sergent Servicesを子会社化(11億6500万円)

文:M&A Online編集部