オリックス<8591>はインドの再生可能エネルギー事業会社大手のグリーンコー・エナジー・ホールディングスの株式の20%超を9億8000万ドル(約1020億円)で取得する。 

1000億円を超える大型の出資は、適時開示情報ベースではオランダの資産運用会社Rebeco Groepの買収に2420億円(発表時点)を投じた2013年以来7年ぶり。 

今後、デューデリジェンス(詳細調査)などを経て、2020年内に株式取得手続きの完了を目指す。巨費を投じるインドのグリーンコーとはどのような企業なのか。 

アジアで再エネ事業を拡大     

グリーンコーはインド国内で太陽光発電、風力発電、水力発電など合計440万キロワットの再生可能エネルギーの発電施設を運営し、買収手続き中の120万キロワットの水力発電事業などを含めると発電能力は800万キロワットを超えるという。 

インド国営機関や州電力公社などと長期売電契約を結んでおり、2020年3月期の売上高は6億6100万ドル(約700億円)だった。 

設立は2004年で、2013年にシンガポール政府投資公社(GIC)が、2016年にはアブダビ投資庁(ADIA)がそれぞれ資本参加。現在GICが65.8%、ADIAが16.5%、創業者グループが17.7%の株式を保有する。

インド政府は2022年までに2020年(1億1300キロワット見込み)比55%増の1億7500万キロワットの再生可能エネルギーによる発電を計画。今後もインドでの再生可能エネルギー市場の拡大が見込まれている。

一方、オリックスは再生可能エネルギー事業をグローバルに展開していくことを重要な戦略の一つとして掲げる。2016年にインドの風力発電事業(発電能力87万3000キロワット)に参入し、2017年には米国の地熱発電事業会社Ormat Technologies, Incに出資(出資比率21.5%)した。 

今回のグリーンコーへの出資は、こうした戦略に沿ったもので、アジアでの事業拡大に向けた一つの柱となる。 

3期連続の減収減益か

オリックスの2021年3月期第1四半期は新型コロナウイルスの影響でリース事業などが振るわず、微減収大幅減益という結果になった。2021年3月期通期は新型コロナの影響で見通しが立たず未定としている。 

同社の2019年3月期、2020年3月期はいずれも減収営業減益で、第1四半期の状況を見る限り2021年3月期は3期連続の減収減益が避けられそうにない。 

それだけに、今後成長が見込まれているインドをはじめアジアでの再生可能エネルギー事業が担う役割は大きいわけで、近い将来グリーンコーに次ぐ出資やM&Aが実現する可能性は高そうだ。

【オリックスの業績推移】

  2018年3月期 2019年3月期 2020年3月期
売上高 2兆8627億円 2兆4348億円 2兆2803億円
営業利益 3361億円 3294億円 2696億円
税引き前利益 4355億円 3957億円 4125億円
当期利益 3131億円 3237億円 3027億円

文:M&A Online編集部