ライフコーポレーション<8194>が好調だ。同社は新型コロナウイルスの影響を理由に7月と9月に2度、業績を上方修正しており、2021年2月期の売上高は当初予想より370億円増の7630億円(前年度比6.8%増)を見込む。 

東京商工リサーチが2020年9月16日までに、新型コロナウイルスの影響を理由に業績を上方修正した企業の適時開示情報をまとめたところ、売上高が最も増えたのはこのライフコーポレーションだった。 

スーパー最大手のイオン<8267>は2021年2月期第1四半期に、売上高が前年同期に比べ1.9%の減収となり、営業損益は125億円の赤字に陥った。ライフコーポレーションの強みはどこにあるのだろうか。 

当期利益は約2倍に 

ライフコーポレーションは7月に発表した業績上方修正の理由として、新型コロナウイルスの影響で「急激な巣ごもり、内食需要が喚起され、足元の売上規模が大きく拡大」したことをあげた。 

9月に発表した業績上方修正の理由でも、新型コロナウイルスによる生活習慣の変化で「足元の業績は引き続き想定を上回るレベルで推移している」とし、業績修正と同時に配当を年間で10円増配することも決めた。 

この2回の業績修正による増収効果で、営業利益は前年度比72.9%増の240億円、経常利益は同71.7%増の250億円、当期利益は同約2倍の160億円といずれも大幅な増益となる見込みだ。 

【ライフコーポレーションの業績】単位:億円

  2020年2月期 2021年2月期
当初予想
2021年2月期
7月修正
2021年2月期
9月修正
売上高 7146.84 7260 7340 7630
営業利益 138.79 148 161 240
経常利益 145.58 157 170 250
当期利益 78.34 82 100 160

80%を超える食品部門が寄与 

同社のこうした好調の要因の一つに売上高構成比がある。同社は食品部門の売上高が全体の80%強を占めており、生活関連用品や衣料品などは一けた台にとどまっており、内食需要の拡大がダイレクトに同社の業績を押し上げたことが分かる。 

一方、イオンは日常生活で必要な物を総合的に扱う大型店の総合スーパーや、食品や日用品に絞ったスーパーマーケットが全体の70%近くを占め、残りの30%ほどはドラッグストアーやサービス・専門店、金融、デベロッパーなどの事業で構成している。 

2021年2月期第1四半期は、ライフコーポレーションと同様の形態であるスーパーマーケットが前年同期比増収増益を達成したものの、総合スーパーをはじめとする他の部門が新型コロナウイルスの影響で振るわなかった。この両社の構成比の違いが明暗を分ける大きな要因となったわけだ。 

佐川急便もコロナ特需で上方修正 

東京商工リサーチによると新型コロナウイルスの影響で業績を上方修正した上場企業は186社で、上方修正によって増えた売上高の合計は2732億1300万円だった。 

巣ごもり消費で取り扱いが増えた佐川急便のSGホールディングス<9143>や、日本郵船<9101>は、売上高が当初予想より200億円伸びたほか、当初予想よりも100億円以上売上高が伸びた企業が6社あったという。

文:M&A Online編集部