IRへの布石となるリゾート事業

フェニックスリゾートの2016年3月期単独決算は、最終損益が4億5600万円(前期は35億8100万円の赤字)と6期ぶりの黒字となった。2016年8月には約1年半を掛けた総工費100億円の大規模改修工事が完了し、リニューアルオープンしている。

しかし、2017年3月期と2018年3月期、2019年3月期の単独決算では、最終損益が連続赤字となった。施設利用者数の伸びが想定を下回り、大規模改修コストを吸収できなかったのだ。リゾート事業がセガサミーの収益に貢献するには、もう「一工夫」が必要だ。

そのカギとなりそうなのが、カジノを軸とする統合型リゾート(IR)だ。マカオやシンガポールなど、海外でIR施設を持つ都市が国際的な観光拠点となり、多数の外国人観光客を集めている。日本でも訪日外国人観光客(インバウンド)を増やすため、2016年12月にカジノ解禁を盛り込んだ「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(IR推進法)が成立した。

カジノは少子高齢化で市場が縮小する国内客依存のパチスロと違い、海外から客を呼べるビジネスだ。パチスロ向け遊技機事業に代わる経営の柱として期待できる。同事業とカジノマシンの親和性も高い。そこで2013年6月にカジノ機器の企画・製造・販売を手がけるセガサミークリエイションを設立。セガサミーグループで培ってきたテクノロジーや創造力をもとに、これまでにない斬新で面白いカジノマシンの提供を目指す。

2012年に韓国でカジノ事業を手がけるParadise Groupと合弁会社「PARADISE SEGASAMMY」の設立で合意。2013年にPARADISE SEGASAMMYを通じてカジノ施設Paradise Casino Incheonを取得。2014年には同社が北東アジア初のIR施設となる「パラダイスシティ」を着工、2017年4月に第1期1次オープンで韓国最大級の外国人専用カジノ「パラダイスカジノ」と、5つ星リゾートホテル「パラダイスホテル&リゾート」、ホテル併設としては韓国最大級のコンベンションセンターなどが開業した。

合弁企業のPARADISE SEGASAMMYが、IR施設の「パラダイスシティ」を開業(同社ホームページより)