ソフトバンクグループ<9984>が出資する米オンライン住宅保険のレモネードが、2020年7月2日の米ニューヨーク証券取引所で新規上場(IPO)を果たし、一時は公開価格の2.4倍となる70.80ドル(約7612円)にまで高騰。順調な滑り出しとなった。

フィンテックで保険を「再定義」

米ウィーワークや独ワイヤーカードなどで相次いだ不祥事により、投資先の「目利き」に疑問符がついていたソフトバンクグループにとっては久々の明るいニュースだ。このレモネード、一体どんな会社なのか?

レモネードは2016年に、保険業界とは無縁のベンチャー企業トップ2人が設立した損害保険会社。人工知能(AI)と経済行動学の理論を使って保険ビジネスを「再定義」したフィンテック企業だ。AIを利用することで、複雑だった保険加入や保険金支払いの手続きを簡素化した。

スマートフォンのアプリやウェブ上で「Yes」「No」をクリックするだけで保険審査が終わり、保険料支払いも加入時と同じくオンラインで完結する。「1分半で保険に加入し、3分で保険金を請求できる」という手軽さがセールスポイントだ。

保険会社側に審査や支払いに対応するスタッフは不要で、コスト削減と手続きの迅速化を実現した。賃貸住宅では月額5ドル(約530円)から、自己所有住宅でも月額25ドル(約2680円)から家財保険が受けられるという安い保険料で若年層を中心に顧客を獲得している。