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日本の新型コロナ「ワクチン開発」に新たな顔ぶれ

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写真はイメージです

競争が激化している新型コロナウイルスのワクチン開発に、新たな顔ぶれが加わることになった。 

三重大学・京都大学発のベンチャー企業ユナイテッド・イミュニティ(三重県津市)が、京都大学、長崎大学の両大学と連携して、ナノ粒子型たんぱくワクチンの開発に乗り出した。 

同社の開発プロジェクトが日本医療研究開発機構の医療研究開発革新基盤創成事業の研究開発課題に採択されており、今後たんぱくワクチンの製剤開発、非臨床評価、治験薬製造体制の構築、臨床試験、生産体制整備などに取り組み、早期の実用化を目指すという。 

世界では英国の製薬会社アストラゼネカが2020年9月からワクチンの供給を始める予定であるほか、ロシアが同年10月から新型コロナウイルスのワクチンの接種を始めると伝えられるなど、新型コロナウイルスのワクチン開発競争は大詰めを迎えつつある。 

これから参入するユナイテッド・イミュニティとはどのような企業で、どのような技術を持つのだろうか。 

免疫力を高めることで、高性能で安全なワクチンに 

ユナイテッド・イミュニティは2017年11月に設立されたベンチャーで、がん免疫療法などの研究開発に長年従事してきた医学博士の原田直純氏がCEO(最高経営責任者)を務める。

同社が手がけるがん免疫療法は、三重大学のペプチド抗原最適化技術と、京都大学のナノゲル型デリバリーシステムを組み合わせて開発された免疫活性化技術がベースにある。

ナノテク応用のデリバリーシステムであるナノゲルと、T細胞活性化情報物質を用い、抗がんT細胞を選択的に活性化することで、がんを治療する。

新型コロナウイルスワクチンについての詳細は明らかにしていないが、同社がこれまで蓄積してきた独自のナノ粒子型デリバリーシステムを活用し免疫力を高めることで、高性能で安全なワクチンに仕上げるという。 

多種類のワクチン開発 

日本ではアンジェス<4563>が近く、DNAワクチンの第3相試験に進む予定で、2021年春の実用化を目指している。塩野義製薬<4507>子会社のUMNファーマ(秋田市)は年内にも、昆虫細胞などを用いて開発したワクチンの臨床験を始めたい考え。

第一三共<4568>は新型コロナウイルスの遺伝子(mRNA)ワクチンの開発に取り組んでおり、2021年3月ごろの臨床試験開始を目指している。明治ホールディングス<2269>傘下のKMバイオロジクス(熊本市)も、感染力をなくしたウイルス粒子などから作る不活化ワクチンの開発を進めており、2021年春以降に臨床試験を始める計画。 

DNAワクチン、昆虫細胞を用いたワクチン、mRNAワクチン、不活化ワクチンなどに、ユナイテッド・イミュニティのナノ粒子型たんぱくワクチンが加わることになる。 

今秋にもワクチン接種を見込む欧州、米国、中国にはスピードでは及ばないものの、どのタイプのワクチンが有効なのかは現時点では明確になっていないだけに、新たな顔ぶれを迎え多種類のワクチン候補をそろえた日本の取り組みが強みとなる日が来るかもしれない。

文:M&A Online編集部

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