米国流スーツスタイルの象徴的存在だったブルックスブラザーズが2020年7月8日、日本の民事再生法に当たる米連邦破産法第11条の適用をデラウェア州の破産裁判所に申請し、事実上倒産した。

米国法人破綻で日本事業に影響は?

負債総額は少なくとも5億ドル(約534億円)を超えるという。7500万ドル(約80億円)のつなぎ融資を確保し、営業を続けながら債務を整理し、事業売却を進める。

米国を代表するスーツブランドだったブルックスブラザーズ(同社ホームページより)

事業引受先としては2019年に経営破綻した米高級百貨店バーニーズ・ニューヨークを買収した米ブランド管理会社オーセンティック・ブランズ・グループと米不動産投資信託会社のサイモン・プロパティー・グループ、ブルックフィールド・プロパティー・パートナーズによる3社連合や、米ブランド管理会社WHPグローバルが有望で、買収価格は3億5000万ドル(約374億円)前後の見込みという。

ここで気になるのは、ブルックスブラザーズの日本での営業だ。日本でも同社ブランドの人気は高く、路面店はもとより、百貨店やアウトレットモールでの出店も多い。経営破綻により米ブルックスブラザーズからの商品供給の停止や、海外事業の縮小といった影響を受けないのか。

結論から言えば影響はない。日本のブルックスブラザーズは米国本社の直営ではなく、1979年に大同毛織(現・ダイドーリミテッド<3205>)との合弁で設立した現地法人のブルックスブラザーズジャパン(東京都品川区)が運営している。出資比率は米ブルックス ブラザーズが60%、ダイドーリミテッドが40%。ダイドーリミテッドにとって同社は持ち分法適用関連会社だ。

不調な米ブルックスブラザーズとは対象的に、ブルックスブラザーズジャパンは事業開始から「2ケタ成長を続けている」(米ブルックスブラザーズ幹部)優良子会社。債務整理や事業売却により同社株60%の保有者が変わったとしても、日本事業が切り捨てられる可能性はなさそうだ。