1951億円の減損損失を計上

 15年3月期の住友商事の決算は散々であった。減損損失を米タイトオイル開発プロジェクトで1992億円、ブラジル鉄鉱石事業で623億円、米シェールガス事業で311億円、豪石炭事業で244億円、米タイヤ事業で219億円、北海油田事業で36億円、税効果で323億円戻しても、3103億円のマイナスの影響がある。全体としては713億円の赤字となった。また、16年3月期においても、マダガスカルニッケル事業で770億円、南アフリカ鉄鉱石事業で183億円、Edgen Groupで181億円、ブラジル鉄鉱石事業で146億円、チリ銅・モリブデン事業140億円、豪州石炭事業121億円、豪州穀物事業114億円、その他295億円で計1951億円の減損損失を計上した。これらを、ケーブルテレビ事業、リース事業、SCSKなどが下支えして、745億円の利益を確保、赤字は免れた形だ。

 資源ビジネスは、資源価格の低迷の影響により、事業環境が悪化している。他の総合商社も軒並み損失を計上している。例えば、16年3月期の三菱商事は減損4260億円で1493億円の赤字、三井物産は2844億円の減損で834億円の赤字、伊藤忠商事は955億円の減損で2403億円の黒字、丸紅は1641億円の減損で622億円の黒字となった。資源を持たない日本において、総合商社の行う資源ビジネスは欠かせないが、資源ビジネスだけを行っていては、企業それぞれの持続的成長は望めない。資源以外のセグメントをある程度確保して、資源ビジネスのボラティリティを吸収する必要がある。そのために、既存事業とシナジーのある事業会社へのM&Aは有効である。

この記事は、企業の有価証券報告書などの開示資料、また新聞報道を基に、専門家の見解によってまとめたものです。

まとめ:M&A Online編集部