近年の総合商社のビジネスは、一般的にトレードと事業投資の2種類に分類される。トレードとは、商社の伝統的なビジネスで、取引仲介と金融を中心とした事業である。事業投資とは、商社が企業などに出資を行い、人材やノウハウ、資金、情報といった経営資源を投入し、経営を支援していく事業である。
だが、原料を輸入し、メーカーに販売するとともにメーカーの製品を輸出するトレードビジネスは、日本の高度経済成長期に重要な役割を担ったものの、メーカーが自力で原料を調達、製品を販売するようになり縮小する...
創業し、現在も同業界の首位の座を守っているセコム。セキュリティサービス事業の売上高構成比は、現在6割弱にまで減らしている。セコムのM&Aを見つめてみる。