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失敗? 成功? 巨額損失を計上したM&A10選(2)

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金の卵をつかむM&Aがある一方で、損失の計上という憂き目を見るM&Aもある。初めから失敗だったのか、途中で足を踏み外してしまったのか、近年の事例を振り返り、考える契機としたい。

結果として巨額損失を招いたM&A事例7選

1.キリン<2503>→ブラジルのスキンカリオール(ビール事業)
2011年8月、キリンはブラジルのビール大手スキンカリオールを約3000億円で買収した。しかし、ブラジルの景気減速と同業他社との競争激化により、業績は振るわず、15年12月期に1140億円の減損損失を計上。この損失が響き、当初の黒字見通しから一転、1949年にキリンが上場以来はじめての最終赤字となってしまった。
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2.ソニー<6758>→米コロンビア・ピクチャーズ・エンターテイメント(映画事業)
1989年、ソニーは公開買い付けによりコロンビア・ピクチャーズ・エンターテイメント(現ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメント)を約5000億円で取得した。取得時に計上された多額の営業権のうち、95年に2652億円相当が減損処理された経緯があるものの、残額は米国基準にもとづき長年にわたり非償却となっていた。しかし、近年映画のヒット作に恵まれず、16年10-12月期、プロダクション・アンド・ディストリビューション(映画、テレビ制作事業)に割り当てられた1121億円については全額を減損処理、ネットワーク・メディアに割り当てられた1145億円はそのまま計上を続けるという決断がなされた。
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3.LIXIL<5938>→中国ジョウユウ(水栓金具)
14年1月、LIXILはドイツの水栓金具大手グローエを4100億円で買収した。しかし、その傘下の中国系子会社(本社ドイツ)ジョウユウで不正会計が発覚し、急遽、破産手続に入ってしまう。LIXILにとっては、ジョウユウの株式簿価だけでなく、債務保証の負担も発生し、14年3月期から16年3月期までの3年間で660億円の損失計上が必要となった。
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4.NTTグループ<9432>→南アのディメンション・データ(通信事業)
10年10月、NTTグループは公開買い付けにより、南アフリカのIT大手ディメンション・データ(DD)の株式を2860億円で取得し、完全子会社化した。これまで、DDを通じ、豪IT企業や仏IT企業の買収を行ったり、DDと国内子会社との共同で海外自治体案件を受注したりするなど積極的に展開。しかし、不採算エリアからの脱却など課題も多く、16年4-12月期にはDDの営業権に対して488億円の減損損失を計上した。ただし、NTTの発表では、海外事業の見直しに伴い、DDの仕事の一部が別会社に行くもので、グループ全体の海外ビジネス強化につながると強調している。

5.日本郵政<6178>→豪トール・ホールディングス(物流事業)
日本郵政は15年に豪物流大手のトール・ホールディングスを6200億円で買収した。しかし、本業の物流で業績は低迷し、早くも17年3月期に約4000億円もの減損損失を計上することとなった。減損対象の大半はのれんだが、日本郵政による買収以前から同社が100件以上のM&Aを繰り返し、買収時にはすでに多額ののれんを計上していたことにも起因する。今回の損失処理にともない、直接の親会社である日本郵便の主要な役員は6カ月間にわたり報酬の5~30%を削減される予定。

のれん・減損会計

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