「プロ経営者」でも難しいアパレル経営

それでも業績回復の足取りは重い。2018年2月期決算は連結売上高1554億円(前期比2.3%減)、営業利益21億円(同14.6%減)、売上高営業利益率は1.3%に止まった。一時的な経費である10億円がなければ前期実績を上回ったというが、それでも営業利益は31億円で売上高営業利益率は1.9%。斎藤前社長が公約した「営業利益140億円、営業利益率7%」には、遠く及ばない。

斎藤前社長は2017年2月期にTSIホールディングス発足後の最高益を記録するなどの成果は残したが、2018年5月に退任。「ファッションは難しく、ストレスが大きい」と苦労を語っている。プロ経営者をもってしても、経営のかじ取りが難しいのがアパレル業界なのだ。

代わって同社の社長に就任したのは、コンサルタント会社出身で高級衣料・雑貨店を運営するバーニーズジャパン社長を務めた上田谷真一氏。社外取締役としてTSIホールディングスの経営にも関わってきた。「アパレルやファッションで実績のある人に(経営を)託す方が良いと社内で一致した」(斎藤前社長)という。3年ぶりにアパレル出身の社長が就任したことになる。

バーニーズから転身した上田谷社長=写真右、左は三宅正彦会長 (同社ホームページより)

上田谷社長もM&Aを成長のカギとみている。「大手ブランドだけでなく、小規模でも成長の可能性のあるブランドを買収する」(上田谷社長)方針で、マーガレットハウエルのような価格競争に陥らない「プレミアムプライス」のブランド買収を検討しているという。