M&Aと車載事業が成長の両輪

M&Aによって成長を実現した日本電産の業績は順調といっていい。永守会長は2018年11月以降の大幅な需要減少と在庫調整を理由に、景気の先行きについて「甘く見てはいけない」と警鐘を鳴らしていた。

業績の見通しについても2019年1月23日に、2019年3月期の売上高を前年度比2.6%減の1兆4500億円に、営業利益を同13.1%減の1450億円に下方修正した。ところが蓋をあけてみれば、売上高は同2.0%増の1兆5183億円となり過去最高を更新した。

営業利益は確かに同16.9%減の1386億円と大幅な減益となったものの、2020年3月期には同26.2%増の1750億円と、2018年3月期の1668億円を上回る予想だ。売上高については同8.7%増の1兆6500億円と前年に引き続き過去最高を更新する。

理由は車載事業の貢献だ。永守会長は「中国メーカーからの引き合いがものすごい勢いできている」とし、2020年の見通しについては「すでに受注が確定しているため間違いのない数字」と自信を示す。

同社の車載事業は電動パワステ用モーターなどの車載用モーターをはじめ、車載カメラやコントロールバルブ、電動オイルポンプなどがある。特に車載モーターについては電子制御ユニットと組み合わせて、付加価値の高いモジュール製品として提供しており競争力がある。

受注動向について永守会長は「2028年まで受注が積み上がっている」としており、先行きについても明るい見通しを持つ。M&Aと車載事業が日本電産成長の両輪となりそうだ。

日本電産の売上高推移(単位:億円)2020年3月期は予想 国際会計基準(IFRS
日本電産の営業利益推移(単位:億円)2020年3月期は予想 国際会計基準(IFRS

文:M&A online編集部