日本の小売業界最大手のイオン<8267>の業績に黄色信号が灯りつつある。連結対象子会社が相次いで業績の下方修正を行ったためだ。 

子供向け遊戯施設運営のイオンファンタジー<4343>は3月23日に、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で2020年2月期の当期損益が21億5000万円の黒字から3億5000万円の赤字に転落すると発表した。 

これに先立つ2月18日にコンビニエンスストアのミニストップ<9946>が、2020年2月期の当期損益が5000万円の黒字から59億円の赤字に転落すると発表。 

翌19日にも靴小売り大手のジーフット<2686>が、2020年2月期の当期損益が22億円の赤字から35億円の赤字に拡大すると発表しており、この3社だけで当期損益の減益額は100億円近くに達する。

イオンの2020年2月期の当期純利益は250億円の見込みのため、3社の減益額は決して小さな数字ではない。 

イオンの主な連結子会社の2月の売上高を見ると、新型コロナウイルスの影響でマスクや除菌剤などの衛生用品やトイレットペーパー、ティッシュペーパーなどの家事消耗品や台所消耗品などは売り上げが大きく伸びたという。 

こうした売れ行き好調な商品が、業績を下方修正した3社の減益分をどの程度取り戻すことができるか。売上高が8兆円を超える小売りトップ企業の決算発表に注目が集まる。 

イオンファンタジーが最終赤字に転落 

イオンファンタジーは2020 年2月期の売り上げ見込みを45億1000万円減の734億9000万円に引き下げた。 

新型コロナウイルス感染拡大に伴い、中国当局からの通達や子供への配慮から中国の直営全店舗(216 店舗)の営業を1月28日から休止したほか、アジアの国々や日本国内でも新型コロナウイルスの影響が広がり売り上げが減少したのが要因だ。 

これに伴い営業利益は22億円減の32億円に、経常利益は24億円減の23億5000万円に40-50%の減益となる見込み。 

ミニストップは店内加工のファストフードやコールドスイーツが不振だったことに加え、韓国や中国で売り上げが大きく落ち込んだため、当期損益が赤字に転落した。 

ジーフットは暖冬の影響で冬物シーズン商品の値下げ販売を行ったため売上総利益率が低下し、当期損益の赤字幅が拡がった。

文:M&A Online編集部