2023年のTOB(株式公開買い付け)戦線が終盤を迎え、突如、波乱含みの展開となった。医療情報サイト運営のエムスリーによるTOBが進行している福利厚生代行のベネフィット・ワンに対し、第一生命ホールディングス(HD)が対抗TOBの予定を発表したからだ。ベネフィット・ワンへのエムスリーのTOB期間は12月13日まで。第一生命HDの参戦表明で情勢が一転、TOBの成立に赤信号が灯った。
対象会社が賛同したうえで行われている友好的TOBに対抗して、第三者が新たな買収者として名乗りを上げるのはアクティビスト(物言う株主)によるケースを除けば、3年ぶりとなる...