第一生命ホールディングスは12日、ニュージーランドの生命保険会社パートナーズ・グループ・ホールディングス(オークランド。保険料等収入315億円、純利益2億1300万円、純資産573億円)を買収すると発表した。全株式を取得し、完全子会社化する。取得価額は約856億円。パートナーズ・グループは2010年設立で、ニュージーランドで第2位の新興生命保険グループ。第一生命としてニュージーランドは9カ国目の進出国となる。日本・ニュージーランドの監督当局の認可を前提に2022年12月~23年4月の買収完了を目指す。
第一生命HDは海外事業を統括する傘下の中間持ち株会社の第一生命インターナショナルホールディングス(東京都千代田区)を通じて、パートナーズ・グループを子会社化する。
パートナーズ・グループは保障性商品を主体とし、業界初の新商品を数多く開発・販売してきた。デジタル活用にも強みを持つ。設立5年で単年度黒字を達成し、10年目にはニュージーランドの生保市場で2位に躍進した。
ニュージーランドは先進国市場でありながら、保険の普及余地が大きいとされる。また、積極的な移民政策と日本を上回る一人当たりGDP(国内総生産)をベースに、小規模ながら安定成長が見込めるほか、地理的分散による海外事業利益の補完・安定化につなげる狙いがある。
第一生命HDは2011年、隣国オーストラリアで1000億円近くを投じてTOWER Australia Group Limited(現TAL Dai-ichi Life Australia Pty Limited)を買収したのをはじめ、これまで3つの生命保険会社を傘下に収めており、域内での相乗効果を期待している。
追記事項
2022/11/09
実行予定日が11月30日に早まると発表。