「全プレミアム平均」と「ポジティブプレミアム平均」どう違う?

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M&A Onlineの人気コンテンツ「TOBプレミアム」に、1年ごと(今年はその時点での)のプレミアム平均が表示されている。このプレミアム平均には「全プレミアム平均」と「ポジティブプレミアム平均」の2種類がある。4月1日現在、全プレミアム平均は36.98%、ポジティブプレミアム平均は39.93%だ。それぞれの違いは?

「プレミアム」の意味

そもそもTOB(株式公開買い付け)の「プレミアム」とは何か?通常、TOBは証券市場より高い株価(市場価格)で募集をかける。理由は簡単で、株価よりも安ければTOBに応じず市場で売った方が得だからだ。TOB価格と発表前日の終値や同日直前の3カ月平均株価など基準となる株価との差額をプレミアムという。

TOB価格-証券市場での株価=プレミアム(写真はイメージ)

プレミアムには2種類ある。一つはTOB価格の方が高い「ポジティブプレミアム」、もう一つが市場価格の方が高い「ディスカウントプレミアム」だ。市場価格よりも低いTOB価格を「プレミアム」と呼べるのかという疑問はさておき、実際にディスカウントプレミアムによるTOBは存在する。今年もすでに1件のディスカウントプレミアムによるTOBがあった。

全プレミアム平均はディスカウントプレミアムも含めたプレミアムの平均値、ポジティブプレミアム平均はディスカウントプレミアムを除いたポジティブプレミアムだけの平均値を指す。

だから全プレミアム平均はポジティブプレミアム平均よりも低いか、(ディスカウントプレミアムの案件が存在しない場合は)一致する。

では、ポジティブプレミアム平均をあえて出す必要はあるのか?TOB価格にポジティブプレミアムを上乗せする実務上の理由は「そうしないと株が集まらないから」だが、だからといって適当に決めているわけではない。適正なプレミアム金額を算定する必要があり、その根拠となるのが「支配権(コントロール)プレミアム」の考え方。

M&A Online編集部

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