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ソフトバンクは12月19日に上場? その狙いと成長性を検証

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ソフトバンクグループは、ファンドとしての方向性を明確に打ち出しました。このタイミングでの子会社上場には、その姿勢を投資家や世間にアピールする狙いがあったと考えられます。逆をいえば、国内通信事業の「ソフトバンク」というブランドが長期の成長戦略上邪魔になったとも言い換えられます。

それは業績と成長性にも表れています。2017年度の売上高は前期比1.1%増となりました。しかし、同社の携帯電話サービスは減収。その穴を埋めたのがブロードバンドなどの固定通信サービスです。

移動通信サービスは前期比4%減と冴えない結果に

国内通信事業の売上高の一部を見てみましょう。

2016年度 2017年度 増減率
移動通信サービス 1兆8866億円 1兆8116億円 △4.0%
ブロードバンドサービス 2689億円 3249億円 20.8%

ソフトバンクグループ決算短信

移動通信サービスは頭打ち状態です。ブロードバンド事業が二桁増収となっているものの、規模は大きくありません。携帯電話サービスをいかに伸ばすかが重要になります。安価なスマートフォンが市場に流れ込み、突破口は見えていないと考えられます。

セグメント利益は2016年度と比較して5.1%減の6829億円となっています。ブロードバンドサービスとスマートフォンの原価が上昇しているため。同社は2018年度は増収増益を見込むとしていますが、見通しは明るくありません。ソフトバンクグループの中核事業がこの通信事業と位置付けられると、少々具合の悪いことになってしまうのです。

今後はフィンテックやAI、自動運転などの技術とどれだけ結び付けられるかがカギ。ビジネス領域の拡大とサービスの拡充が、企業や個人の通信インフラ利用へと繋げられます。例えば、日本中を驚かせたトヨタとの提携。自動車は将来的に単なる移動手段ではなく、ショッピングや宿泊、飲食などを提供する一つのプラットフォームとなります。

トヨタとソフトバンクが共同で出資して立ち上げた「MONET Technologies(モネ テクノロジーズ)」は、そこを担う会社です。ソフトバンクの通信技術が人々のライフスタイルの中心に入り込めば、一生離れられない存在となります。今後はそこが強味になりそうですが、まだまだ先の話。

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