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LINEはなぜ格安スマホで失敗したか

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通用しなかった「LINE使い放題」

 大手SNSのLINE<3938>は格安スマートフォンを展開するMVNOの「LINEモバイル」を事実上、ソフトバンクグループ<9984>に売却する。ソフトバンクは2018年3月にLINEモバイルが実施する予定の第三者割当増資を引き受け、同社に51%出資して筆頭株主に。一方、LINEの出資比率は現在の100%から49%に低下し、経営の主導権を失う。

 MVNOとは仮想移動体通信事業者の略称で、NTTドコモ<9437>やKDDI(au)<9433>など大手通信事業者(キャリア)から通信回線を借りて低料金の通信サービスを提供する。通信設備などの投資が不要なため参入障壁は低く、国内事業者は600社を超えるという。

 LINEモバイルは国内で知名度の高い「LINE」ブランドを武器に、「LINE使い放題で月額500円から」という低料金戦略で2016年10月にサービスを開始した。LINEモバイルは契約件数を公表していないが、国内MVNOシェアは1~2%とみられている。同シェア6.3%で業界6位だったフリーテルですら業績が低迷し、2017年9月に楽天モバイルへ事業譲渡した。LINEモバイルも苦戦していたのは間違いない。

 LINEモバイルにとって誤算だったのは「LINE使い放題(カウントフリー)」でユーザーをつかめなかったことだ。MVNOの多くは通信データ消費にカウントされない「使い放題」の低速モードを設定している。通信速度は最大200kbps前後ながら、LINEやtwitterといった文字通信主体のSNSなら問題ない。LINEモバイルはLINEアプリでの音声通話が無料という特典はある半面、「使い放題」の対象がLINEに限定される。

「LINE使い放題」のカウントフリー
「LINE使い放題」では消費者の心をつかめなかった(LINEモバイルのホームページより)

 複数のSNSを同時に利用するユーザーにとっては、あらゆるSNSが「使い放題」の低速モードの方がメリットが大きいのだ。そもそもLINEユーザーの多くは文字とスタンプで通信しており、音声通話はあまり利用していない。

 最大のセールスポイントだった最安の「LINEフリープラン」の価格設定も、消費者には受け入れられなかった。同プランは月額500円(税別、以下同)と確かに安いが、LINE以外のデータ通信容量は1GB。めったにスマートフォンを使わない中高年齢層ならともかく、ネット検索やLINE以外のアプリを頻繁に使う若者層だと1GBでは足りない。3GBのプラン(SMS料金含む)だと同じMVNOのmineoや楽天モバイル、IIJmioの月額料金が1020~1040円なのに対し、LINEモバイルは1110円と逆に割高なのも痛かった。

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