日本電産<6594>の車載事業強化戦略が一段と鮮明になってきた。2017年11月にドイツの車載向け電子制御ユニットを手がけるドライブエクスパートを買収したほか、同年12月には欧州自動車大手の仏グループPSA(旧プジョーシトロエングループ)と、トラクションモーター(電気自動車などを駆動するモーター)を製造する合弁会社を設立することを決めた。2020年の車載事業売上高1兆円の達成に向け、同社の永守重信会長兼社長は、引き続き合弁や買収に意欲を示しており、2018年も活発なM&A展開が見込めそうだ。

ドイツで電子制御ユニット企業を買収

 ドイツのドライブエクスパートは電子制御ユニットの機器とソフトウェアの設計で高い技術力を持っており、日本電産製のパワステやオイルポンプ、ウォーターポンプなど向けのモーターと組み合わせることで、高性能、高信頼の製品を提供できるようになる。合わせて買収によって欧州の自動車メーカーとの連携なども容易になる。ドライブエクスパートは大学との共同研究や学生の受け入れなどを行ってきており、日本電産グループ入り後もこうした取り組みでエンジニア人材の育成に取り組んでいく計画。

フランスで車載モーターの合弁会社を設立

 フランスの合弁会社は日本電産の子会社であるモーターメーカーの日本電産ルロア・ソマーホールディングとPSAとで設立する。PSAが蓄積している自動車に関するノウハウと、日本電産ルロア・ソマーホールディングが保有するモーター技術や電装技術を組み合わせることで、低コストで高効率なトラクションモーターを生産する。製品はPSAに販売するが、将来は他の自動車メーカーにも供給していく計画。日本電産ルロア・ソマーホールディングは2017年2月に買収した企業で、この買収も車載事業強化の一環。