こんばんは。9月26日に楽天がFREETELを買収するという報道がありました。以下はITmediaからです。
楽天、FREETELのMVNO事業を買収
いやぁ、FREETELも経営状態がかなり厳しかったんですねぇ。売上が43億に対して、負債が売上の約7割の30億ですか…。「業界最速の通信速度」という表現でいろいろ物議を醸しましたよね。まぁ、docomoから回線を借りている以上、大家(docomo)を超えることはないわけですが、それはさておき、表現は拙かったのではないかという点は否めません。「とにかく話題になりさえすればいい」という戦略のような印象だっただけに、個人的には「自転車操業だな」と冷ややかに見ていました。
なんとなく「来るべき時が来たな」といった感じがしました。BIGLOBEがKDDIに買収されたときもそうでしたが、MVNO事業自体もそこまで儲かる代物ではありませんから、体力勝負なフェーズに入ってくることを予測しています。
では一体どこが残るのか?
現状の乱立状態はそう長くは続かないと思われます。本題に入る前に、現状のシェアを見てみましょう。MM総研の記事です。
国内MVNO市場規模の推移(2017年3月末) « ニュースリリース | 株式会社MM総研
このグラフによると、以下のような順位になっています。ただし、2017年3月時点のシェアですので御注意下さい。
順位 | 独自サービス型SIM事業者名 |
---|---|
1位 | NTTコミュニケーションズ(OCN) |
2位 | IIJ(IIJmio) |
3位 | 楽天モバイル |
4位 | ケイ・オプティコム(mineo) |
5位 | プラスワン・マーケティング(FREETEL.) |
6位 | BIGLOBE(KDDI系) |
7位 | UQコミュニケーションズ(KDDI系) |
今回の買収で楽天モバイルが2位のIIJmioに肉薄する形になると思われます。ただし、単純な足し算ですので、買収により離れて行くユーザが出るかもしれませんし、宣伝効果で逆に増えるかもしれません。
席はいくつあるのか?
さて、こうしてみると、買収後の楽天モバイル以外は通信系・ISP系事業者ですね。グループ会社が固定回線での電話・インターネット接続サービスを提供していますね。いずれの事業者も技術力はあるという評価を受けているかと思います。安定のNTTグループであるOCN、ISPの老舗でiPhone・iPad新機種やiOS新バージョンがリリースされると、速攻で検証してくれるIIJmio、独自のサービスやユーザコミュニティでしっかり固めるmineo、KDDIグループのBIGLOBEとUQコミュニケーションズ(UQmobile)。
個人的意見ですが、席は5つだろうと見ています。1位のOCN、2位のIIJmioが当確、4位のmineoと、6位のBIGLOBE・7位のUQコミュニケーションズが合併して2枠埋まるかなと見ています。残り1枠に新楽天モバイルが食い込めるのかどうか、あるいは他の事業者が座るのかが気になるところです。
資本力も重要なファクターですが、技術力のあるところが最終的に残るのではないでしょうか。これから8位以下の事業者の買収が進むのではないかと推測します。
本記事は、NW屋的日常徒然日記 written by 不覚亭ヨウ素 より転載しております。