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ガソリン車全廃は「想定内」ーすでに中国はEV合弁ラッシュ

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いつアクセルを踏み込むのか?

フォードは合弁相手の衆泰汽車に悩まされている。同社は2020年6月に修正後の2019年の決算報告書を開示したが、減損リスクに備えた引当金の計上で純損失が111億9000万元(約1690億円)に拡大した。

追い打ちをかけるように新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大による景気低迷で、衆泰汽車の2020年1ー5月の販売台数はわずか3573台にまで落ち込んだ。工場は操業停止、部品メーカーへの支払いも滞り、賃金未払いや債権者の申し立てによる銀行口座の凍結など、事実上の経営破綻状態にある。

日本勢も万全ではない。先行したルノー・日産連合は自身の経営不振で苦しんでいる。トヨタグループも2020年に相次いでEV合弁を立ち上げるが、量産計画があるのは商用車EVの日野自動車だけ。

トヨタは2020年4月から5月にかけて、中国での初EVとなる「C-HR」、レクサス「UX300e」、「IZOA」を発売したばかり。今回のEV合弁は研究開発合弁で、すぐさま量産に結びつくものでもない。中国市場でもEVで「周回遅れ」気味だ。

トヨタが中国市場に初投入したEV「C-HR」(同社ホームページより)

ハイブリッド車(HV)で競合他社を大きく引き離しているため、NEV規制に対応する余裕はある。しかし、NEV規制は厳しくなる一方で、2021年の規制ではEVやプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)が新車販売の50%以上を占めるよう求めるという。

いずれはEVへ全面シフトせざるを得ないだろう。とはいえ欧米メーカーを含め、EVで利益を出すのはまだ難しい。どこでHVからEVへシフトチェンジし、アクセルを踏み込むのか。トヨタを含め、世界中の自動車メーカーが難しい決断を迫られている。

文:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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マツダは2021年1月に同社初となる量産EV「MX-30」の国内販売に乗り出す。環境規制が厳しい欧州では2020年9月に発売し、日本では当面、法人向けにリース販売し、一般向けの販売も検討する。欧州で先行した理由は、マツダの苦しい立場にある。

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