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ガソリン車全廃は「想定内」ーすでに中国はEV合弁ラッシュ

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3年に1度の「EV合弁ラッシュ」

こうした「EV合弁ラッシュ」の裏には中国政府の「新エネルギー車(NEV)規制」がある。同規制は自動車メーカー各社が中国で生産・輸入する台数のうち新エネルギー車が占める割合を定めるもので、現行規制は2018年の施行とされた。そのため前年の2017年にEV合弁ラッシュが起こったのだ。

中国のNEV規制は3年ごとに改定される。2021年には、より厳しい新NEV規制がスタートする。それで前年の2020年にEV合弁ラッシュが起こっているのだ。3年前と同じ構図だ。2023年にも同様のEV合弁ラッシュが起こるのは間違いないだろう。

ただ、EV合弁にも課題はある。「EV大国」と言われる中国だが、利益を出すには厳しい状況が続く。他社に先行して設立したダイムラー・BYD合弁の深圳騰勢新能源汽車は、すでにEVを量産しているにもかかわらず、販売低迷による赤字が続いている。2020年1月にダイムラー・BYD両社が合計7億元(約112億円)の増資を実施。同社への増資は実に8回目だ。

販売不振の理由は車両価格。最初のモデルとなった「DENZA EV」は5ドアハッチバックの小型EV。小型とはいえ5名乗りで、トランク容量は460リットルと実用的なスペースがある。容量47.5kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載し、満充電で最大300km走行できるハイスペックモデルだ。

中国での販売価格は36万9000元(約640万円=当時、以下同)。中央政府と地方自治体から合計で約11万4000元(約202万円)の補助金が得られるので、実質的な購入価格は25万5000元(約452万円)になるが、それでも一般市民の手には届かない価格だった。

「DENZA EV」はハイスペックながら価格が高すぎて売れず=後継車の「DENZA 500」(同社ホームページより)

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