「日本旅行」旅行会社から宇宙ビジネス企業にシフト「ソニー」などと連携

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写真はイメージです

大手旅行会社の日本旅行(東京都中央区)が宇宙関連ビジネスに力を入れている。

同社はソニーグループ<6758>と共同で、超小型人工衛星を活用した学校、教育機関向け体験プログラムの開発に乗り出したほか、有⼈宇宙システム(東京都千代⽥区)と共同で、柳川⾼校(福岡県柳川市)が⽇本で初めて行う、⾼校主催による宇宙でのたんぱく質結晶⽣成実験を支援する。

すでに⼈工衛星のデータや、遠隔操作の探査車を使⽤したワークショップなどを提供する、学校、教育機関向け探究体験プログラムのミライ塾を販売しており、今回もこの取り組みの一環として実施する。

同社は、2020年には宇宙事業推進チームを設置し、星空を観光資源として活⽤した地⽅創⽣などに取り組んでいるのをはじめ、新型コロナウイルス感染症の拡大により、旅行市場の環境が大きく変わったことから、2021年3月にそれまでの中期経営計画を見直し、異業種を含めた他社との連携や、移動を伴わない非旅行業分野への取り組みを強化する方針を打ち出していた。

宇宙関連ビジネスが、旅行会社からの脱皮に一役買うことになるだろうか。

宇宙からの視点を地上で自由に操作

ソニーは、東京大学、JAXAとともに、宇宙感動体験事業の創出に向けた共同開発や、技術実証を進めており、2022年度にはカメラ機器を搭載した超小型人工衛星の打ち上げを予定している。

日本旅行は、ソニーと共同で、カメラ機器を搭載した超小型人工衛星を用いて、宇宙からの視点を地上で自由に操作する新たな体験を提供するプログラムを開発する。

将来の進路を考える中高生に、宇宙産業や先端科学技術産業を身近に触れる機会を提供するのが狙いで、開発した体験プログラムは、修学旅行のコンテンツや単体教育パッケージとして販売し、事業化する。

宇宙でしか得られない効果を体験

一方、宇宙でのたんぱく質結晶⽣成実験は、⽇本旅⾏と、国際宇宙ステーションを利⽤した⾼品質結晶⽣成サービス「Kirara」を販売する有⼈宇宙システムが、高校生に先端教育の機会を提供するもので、柳川⾼校の⽣徒が実際に宇宙に打上げる実験サンプルの準備を⾏うとともに、宇宙実験に合わせて地上での結晶化実験を⾏う。

宇宙から帰還した結晶と地上で得られた結晶の違いを観察し、宇宙でしか得られない効果を体験し、⽣徒が宇宙を⾝近に感じることを目指すという。

柳川⾼校は 2030 年に「宇宙修学旅⾏」を計画しており、宇宙教育プロジェクトの⼀つとして、宇宙でのたんぱく質結晶⽣成実験に参加する。

文:M&A Online編集部

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