「オリックス」M&A仲介業に参入 事業承継ビジネス急拡大の兆しか

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オリックス<8591>がM&A仲介事業を本格展開することになった。同社は2021年11月5日に、中小企業庁のM&A支援機関登録制度に基づく支援機関としての登録を行い、M&A仲介事業に参入すると発表した。

オリックスは2018年に中小企業の事業承継ニーズに対応する専門部門を立ち上げ、株式の移譲に関するコンサルティングや資本政策に関するアドバイスなどに取り組んでおり、新たに全国の中小企業の事業承継を多面的に支援するため、M&A仲介事業にも乗り出すことにした。

中小企業庁によると、後継者不足による中小企業の廃業が急増する恐れがあり、これを防ぐためにM&Aを活発化する必要があるという。オリックスのように仲介業に参入する事例は今後、増えそうだ。

9人でM&A支援業務を立ち上げ

オリックスが中小企業庁に届けた資料によると、2021年1月にM&A支援業務を開始しており、全国の中小企業を対象に、9人の社員で事業を進めている。

同社は事業承継支援事業として、2019年3月に地盤調査会社の東京ソイルリサーチ(東京都目黒区)と、ゴルフ場の散水設備工事会社のトンプソントーワ(東京都台東区)の株式を、さらに2020年12月には計測システム開発、計測機器レンタル会社の計測ネットサービス(東京都北区)の株式をそれぞれ取得した実績がある。

今回はこうした株式取得だけでなく、事業承継の解決手段を充実させるため、M&Aの仲介サービスを展開し、後継者問題を抱える全国の中小企業の経営継続を支援することにした。

M&A支援機関登録数は2000件超に

中小企業庁が10月15日時点でまとめたM&A支援機関の登録状況によると、登録数は2278件で、M&A専門業者や仲介業者は4分の1ほどの544件、税理士などの専門家が517件、フィナンシャルアドバイザーなどのM&A専門業者が394件となっており、これに銀行や弁護士、証券会社などが続き、これら以外のその他業種も387件に達した。

中小企業庁は、中小企業の廃業が進めば2025年頃までの10年間で累計約650万人の雇用と約22兆円のGDP(国内総生産)が失われるとしている。

文:M&A Online編集部

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