強い「すき家」と「はま寿司」 ゼンショー当期黒字に転換

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牛丼チェーン「すき家」などを展開するゼンショーホールディングス<7550>が好調だ。同社は2021年11月12日に2022年3月期第2四半期の業績を修正、売上高と営業利益は当初の予想を下回るものの、経常利益と当期利益は当初より50-70%もの増益となる。

さらに前年同期との比較では、売上高は10.1%の増収、営業利益は3.12倍、経常利益は4.57倍、当期損益は20億円近い赤字から黒字転換するなど、業績の回復が鮮明だ。

すき家や、100円ずしチェーンの「はま寿司」などが好調に推移したのに加え、営業時間短縮要請の協力金110億3300万円を計上したことなどから、大幅な増益となった。

2022年3月期通期は、新型コロナウイルス感染症の影響が見通せないことから、予想数値を据え置いたものの、コロナ禍の中であっても「牛丼」と「すし」に対する根強い人気が明確になったことを考えると、上振れする可能性は高そうだ。

ファミレス、スーパーは振るわず

ゼンショーホールディングスは、業績修正を発表した同日に2022年3月期第2四半期決算を発表。同期の売上高は3169億6400万円、営業利益は86億3700万円、経常利益は130億6900万円、当期利益は64億3200万円となった。

主力の牛丼カテゴリーでは、前年同期比8.5%増の1142億6700万円を達成した。すき家で「やきそば牛丼」などの新商品を投入し、商品力を強化したほか、新しい生活スタイルに対応した牛丼弁当を手がけたことなどが奏功した。牛丼カテゴリーの店舗は、43店舗出店し、30店舗退店した結果、3077店舗となった。

はま寿司などのファストフードカテゴリーの売上高は、同7.3%増の700億3700万円となった。はま寿司を積極的に出店し業容を拡大したほか、商品品質の向上や店舗サービス、販促の強化、テイクアウト商品の充実などを進めた。ファストフードカテゴリーの店舗は、17店舗出店し、6店舗退店した結果、968店舗となった。

一方、ファミリーレストラン「ココス」などのレストランカテゴリーでは、同7.7%減の413億3700万円、スーパーマーケット事業を展開するジョイマートなどの小売事業の売上高は、同11.0%減の401億3700万円だった。

苦戦が続くレストランや小売事業に対し、コロナ禍を乗り越えた感のある牛丼やすしとの明暗がくっきりと現れた格好だ。

同社では2022年3月期通期の予想を売上高6880億6300万円(前年度比15.6%増)、営業利益225億1600万円(同86.3%増)、経常利益207億8900万円(同70.2%増)、当期利益91億3900万円(同4.04倍)としている。

牛丼とすしで、この数字をどこまで、伸ばすことができるだろうか。

【ゼンショーホールディングスの業績推移】単位:億円、2022年3月期は予想

2021年3月期第2四半期 2022年3月期第2四半期 2022年3月期
売上高 2879.75 3169.64 6880.63
営業利益 27.64 86.37 225.16
経常利益 28.55 130.69 207.89
当期利益 △19.12 64.32 91.39

文:M&A Online編集部

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