いつまで続く「自転車」需要 今期業績予想に明暗も

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写真はイメージです

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う自転車需要の高まりに乗って、業績を大きく伸ばした自転車部品メーカーのシマノ<7309>と、自転車販売店あさひ<3333>の今期の業績予想に明暗が現れている。

シマノは2021年12月期に2期連続の大幅な増収増益を見込むものの、あさひは2022年2月期に微増収ながら20%を越える減益を予想する。

シマノの2021年12月期第1四半期は通期予想を上回る伸び率となっており、好スタートを切った。一方のあさひは、全店の月次売上高を見ると、2022年2月期のスタートとなる2021年3月、4月はともに2ケタの増収率となっており、こちらも通期の予想増収率(0.8%増)を上回る伸び率で推移している。

自転車は手軽なレクリエーションとしての需要に加え、感染リスクの低い交通手段としても注目を集めており、世界規模で需要が高まっている。感染拡大が長引けば、あさひの予想はシマノの予想に近づく可能性がありそうだ。

シマノ、2期連続の増収増益

シマノの2020年12月期は、欧米での販売が好調で需要に供給が追いつかない状況が続いたほか、日本国内は欧米ほどではなかったものの、レクリエーションや交通手段として、販売は堅調に推移した。

この結果、売上高は3780億4000万円と前年度比4.1%の増収を達成。これに伴って利益も伸び、営業利益は同21.6%増の827億100万円、経常利益は同17.3%増の814億7100万円、当期利益は同22.5%増の634億7200万円と、大幅な増益となった。

2021年12月期についても、感染防止の観点から密を避けることができるアウトドアレジャーへの関心が維持されるとみており、通期の売上高は前年度比20.5%増の4555億円、営業利益は同27.0%増の1050億円、経常利益は同34.4%増の1095億円、当期利益は25.4%増の796億円を見込む。

同社が2021年4月に発表した2021年12月期第1四半期は、前年同期比64.4%の増収、同2.57倍の営業増益、同58.3%の経常増益は、同45.4%の当期増益となっており、通期予想の伸び率を大きく上回っている。

同社の売上高予想のうち、約80%を海外向けの自転車部品が占めており、海外の旺盛な需要が2期連続の大幅増収増益を後押しする格好だ。

【シマノの業績推移】単位:億円、2021年12月期は予想

2019年12月期 2020年12月期 2021年12月期
売上高 3632.3 3780.4 4555
営業利益 680.1 827.01 1050
経常利益 694.71 814.71 1095
当期利益 518.33 634.72 796

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