ベースドメインである通信工事はどうか。NTTをはじめ、KDDI(au)、ソフトバンクなど大手キャリアの通信インフラ整備の設備投資は漸減傾向にあり、成長余地が限られるのが実情。2017年10月、日進通工(札幌市)の株式を追加取得して100%子会社にしたのも、北海道、東北、関東、甲信越でのモバイル設備工事(不感知対策工事など)の体制強化が狙いだ。そして4月末、満を持して発表したのが同業のTTKとの経営統合にほかならない...
江戸時代に大阪・道修町で産声を上げた武田薬品工業は、数々のM&Aによって成長し、フランス人社長が率いる世界企業となった。日本では過去最高額となる約6兆8000億円を投じるアイルランドの製薬会社シャイア―の買収にも自信たっぷりだ。
ラオックスが大きく経営の舵を切る。これまでは中国人観光客向け免税品の売上高が全体の75%を占めていたが、3年後にはこの比率を37%ほどに引き下げる。免税品以外の事業の売り上げを伸ばし実現する。同時に全体の売上高を3年間で2.5倍に高める。
日本通運がM&Aで新分野に挑戦している。国内最大手の日通も成長市場の宅配便で惨敗し、自社が得意とする法人輸送も国内外の物流会社から「侵略」を受けている。日進月歩の物流業界で生き残り、競合他社を出し抜くにはスピードが必要。そのためのM&Aなのだ。
リコーが2018~19年度にM&Aに2000億円超を投資する方針を打ち出した。同社にとって大命題は「再成長」の一語に集約される。業績は10年近く一進一退が続き、伸びを欠いたままだ。リコー復権ののろしは上がるのか?