オンキヨー、ホームAV事業を米社に売却

海外案件でトップは栗田工業。米と英の水処理薬品メーカー2社(いずれも社名はアビスタ・テクノロジーズ)を約94億円で子会社化したと発表した。水中の微細な汚れを取り除く逆浸透(RO)膜向けの各種薬品を製造する。栗田工業は3月末、約300億円を投じて米国の水処理薬品・装置メーカー、グローバル・ウオーター・サービス・ホールディングを傘下に収めたばかり。

一方、売却案件ではオンキヨーの案件が最も大きかった。米国の有力音響機器メーカーのサウンド・ユナイテッドとその持ち株会社にスピーカーやアンプなどのホームAV事業を約82億円で売却することで合意した。ホームAV事業は売上高の約7割を占めるが、2018年3月期まで5期連続で最終赤字が続き、経営再建のために主力事業を手放す。

トヨタ・パナソニックが住宅事業を統合

大型の事業統合もあった。トヨタ自動車とパナソニックはグループ企業を通じて展開する住宅事業を統合すると発表した。折半出資による新会社「プライム ライフ テクノロジーズ」(東京都)を2020年1月に設立し、この新会社の傘下にトヨタホーム、ミサワホーム、パナソニックホームズを置く。

3社合計の戸建住宅供給戸数は年間1万7000戸規模となり、住宅業界上位に躍り出る。住宅事業統合に合わせ、トヨタホームは上場子会社で51%を出資するミサワホームを株式交換で完全子会社化する。統合新会社には三井物産も出資する方向という。

また、中堅化学メーカーの日本触媒と三洋化成工業は2020年10月に経営統合することで基本合意した。合計売上高は5000億円を超える。両社が主力とする高吸水性樹脂(SAP)事業を軸に、規模拡大による国際的な競争力向上を目指す。SAPは紙おむつなどに使われる。12月をめどに最終契約の締結を目指す。

フレアスは訪問鍼灸事業を取り込み

小粒ながら、比較的目新しいジャンルでのM&Aも散見された。

フレアスは、健幸ライフ(福岡市)の訪問鍼灸事業を買収すると発表した。フレアスは、あん摩マッサージ指圧師が訪問施術するサービスを主力とするが、新たに訪問鍼灸サービスを取り込み、在宅医療サポート事業を拡充する。取得金額は900万~1200万円。フレアスとしては3月末に東証マザースに上場後初のM&Aとなる。

福岡県を地盤とするクリーニング専業のきょくとうは、新幸(東京都新宿区)から首都圏のクリーニング取次所20店舗を取得した。金額は非公表。

また、ベルグアースはサカタのタネ傘下の長野セルトップ(長野県東御市)のトルコギキョウを中心とする花苗事業を取得した。同社は野菜苗を主力とするが、これに花苗事業を加え、事業の多角化・多品目を推し進めるのが狙い。

文:M&A online編集部