では次に、NTTの今後の流れを見てみようと思います。
ホロスコープの流れを見る限り、今回のTOBはNTTのタイミングというより、完全にNTTドコモのタイミングによって実現したことが分かります。
NTTドコモの発足は1991年8月。NTTから移動体通信業務を分離して独立しました。そして今回のTOBに至ったわけですが、ホロスコープで言うところの設立から28~29年目はサタンリターン(土星回帰)というタイミングに当たります。
これまでの記事でも何度もサタンリターンには触れてきましたが、たいていの企業はこのサタンリターンによる試練のタイミングで、これまでの流れを方向転換させている傾向があります。
NTTドコモにとってサタンリターンの試練はやはり菅首相による「値下げ」圧力がトリガー(引き金)だったと思えますが、先ほども述べたようにNTTドコモの能力の限界は恐らく長い間議論されていたはずで、最後のTOBのキッカケが値下げだったと言うことになります。
ただ、一般的にはこのサタンリターンの試練は乗り越えるべきものであって、逃げる選択は良しとはしません。
NTTドコモの特徴などを総合的に見ればTOBは英断ですが、サタンリターンを乗り越えられなかった事実が、NTTに対し今後どのような形で影響してくるのかが少々懸念ではあります。
そんなNTTですが、ホロスコープの観点からは次の勝負どころは2022年になるのではないかと予想しています。このタイミングでM&Aがなされるか、何らかの革新的な技術を吸収する流れになるのではと思っています。
GAFA相手に対抗するには速度感はとても重要で、この3年間でどれだけNTTがイノベーションを起こせるかにかかっていると言われており、すでに待ったなしの状況です。
その次の転機は2026年頃に発生しそうで、ここは少々試練と思える状況に突入する可能性があります。
いずれにしても2022年の発展期をどのように立ち回るかで、今後のNTTの将来を占うことができるのではないでしょうか。
日本を代表する企業が世界の通信業界のトップ争いに勝つ見込みは十分あると思いますので、今回のTOB以降の活躍に期待したいですね。
※次回公開は12月14日です。
株式会社Furyu代表、TimeDirecter
1978年大阪生まれ。 神戸芸術工科大学卒業後、アパレル会社に入社。インターネット物販が今ほど認知されていない時代に、アパレル販売サイトを立ち上げ、3か月で月間売り上げ1,000万円を超す人気店に成長させ、入社後わずか6か月で部長に就任。2つのブランドを1年でインターネットだけで年間売上5億円超へと成長させる。
自社ブランドの上場会社へのM&Aや取締役を経て独立。蓄積したWebマーケティングの知識を体系化し、社会人向けの起業スクールを立ち上げるかたわら、これまでの自身のビジネス活動で活用していた占星術が人生を大きく発展させてくれると確信。占星術を「より良く生きるための優れたツール」としてサービス提供を開始する。
完全紹介制で始めた占星術セッションは口コミで評判がひろまり、著名人や経営者など各界のリーダーをはじめ、1,000名以上の人のセッションを行なう。また、「あなたの未来がわかる手帳」として「TIME DIRECTION CAL」という完全パーソナルなカレンダーを発行し、人気を博している。