三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の日本の3巨大銀行(メガバンク)がそろって仮想通貨の技術を用いた送金や決済などの実証実験に乗り出した。

三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>の三菱UFJ銀行が2018年5月に仮想通貨のリップル(XRP)を用いて国際送金の実証実験を始めたほか、みずほフィナンシャルグループ<8411>のみずほ銀行が2017年9月に、三井住友フィナンシャルグループ<8316>の三井住友銀行が2017年12月にそれぞれブロックチェーン(分散型台帳)技術を用いてサプライチェーンと貿易の分野での実験に着手した。いずれもコストの削減と時間の短縮が狙いだ。

仮想通貨で送金や決済などが行われるようになれば、銀行の存在が危ぶまれることから、金融機関が仮想通貨に敵対的な立場をとることが予想されたが、3メガバンクがそろって、実証実験を始めたことで、銀行が仮想通貨を体内に取り込み、活用する方向が鮮明になった。

仮想通貨技術でコストと時間を削減

三菱UFJ銀行と三菱商事<8058>は米国リップル社が提供するオンライン送金や決済が可能なネットワークを用いて、タイからシンガポールに送金する実験を行う。タイの三菱商事の子会社がシンガポールの三菱商事の子会社に送金する際に、タイのアユタヤ銀行から、シンガポールのスタンダードチャータード銀行にシンガポールドルを送金するという内容。

今回使用する仮想通貨リップル(XRP)はブリッジ通貨と呼ばれ、異なる二つの通貨を交換する時に中継役として用いられる。実験では両国間のネットワーク上でリップル(XRP)が二つの通貨を中継する形で国際送金を行い、決済時間や、複数通貨、複数銀行にまたがる取引での効率的な資金管理などを検証する。

米国のリップル社は2012年に米国のサンフランシスコで設立されたソフト会社で、送金や決済ができるネットワークと、ネットワーク上で使われる仮想通貨リップル(XRP)を発行している。決済時間が短く、手数料が安いことから、世界的にリップル社のシステムを採用する銀行が増えつつある。