今、ランバクシーの買収から始まったM&Aにおける苦難の道のりは、(サン・ファーマに対する表明保証を除いて)終着を迎えつつある。第一三共がランバクシーのM&Aから金銭的損失を被ったが、この売却を経て屋台骨を揺るがすほどではなくなっている。こうなると、第一三共の最も大きな損失は、時間を無駄にしたことだ。
図5をご覧頂きたい。ライバルの武田薬品工業は、06年3月期に3400億円程度であった海外売り上げは、16年3月期には1兆1100億円になり、大幅に伸ばしている...
Medicine(医療)、Media(メディア)、Metamorphosis(変容)の頭文字であり、医療業界にメディアを通じて変革をもたらすことを使命としているエムスリー。M&Aを活用した戦略的な事業展開の結果、会社設立からわずか16年で売上高600億円を達成した。M&A効果を業績推移や事業セグメント別売上高推移などから見てみる。
日本最大級のファッションECサイト「ZOZOTOWN」やファッションコーディネートアプリ「WEAR」を運営するスタートトゥデイ。M&Aによって、既存のサービスを増強しつつ、アパレル二次流通事業、EC支援事業へと業態を広げ、増収増益を続けている。そのM&A戦略を見てみる。
M&Aを活用することで、光学機器、OA機器の製造からソフトウェアの開発まで事業ドメインを拡大してきたキヤノン。今年3月には、東芝から6655億円もの巨額の金額で東芝メディカルシステムズを買収している。キヤノンのM&Aを業績・財務状況などの観点から分析する。
大企業は得てして新たな取り組みを行うことを不得意としているが、イノベーションが求められる新規事業をM&Aによって補完する動きは、近年のトレンドとなっている。その最たる例がKDDIである。そのM&A戦略とは?