4. ランバクシーの売却

 ランバクシーをサン・ファーマシューティカル・インダストリーズ Ltd(以下サン・ファーマ)に売却することを発表したのは14年4月になる。

 サン・ファーマがランバクシーを吸収合併し、第一三共がサン・ファーマ株式の割り当てを受けた。ランバクシー株式1株に対してサン・ファーマ株式0.8株を割り当てるという合併比率で、第一三共が、サン・ファーマの株式の約9%を取得する取引となった。この取引により第一三共は、連結決算上、子会社合併差益を2787億円(税効果考慮後)計上した。

 また、15年に4月投資有価証券として計上しているサン・ファーマ全株式(帳簿価額4243億円)を3785億円で売却、特別損失として、215億円(税効果考慮後)が計上された。

 なお、第一三共は、サン・ファーマとの合併契約に基づき、ランバクシーのクロージング日前の品質問題などに関し、米国連邦政府又は州政府に支払う罰金及び損害などが、クロージング日から7年経過するまでの間にサン・ファーマなどに生じた場合、その63.5%について3.25億ドルを上限として補償する義務の履行求められることとなる。

 売却時の社長は、現在と同じ中山譲治氏、サントリー出身で生え抜きではないものの、第一製薬出身者だ。三共出身の庄田氏が社長時に買収したランバクシーを第一製薬出身の中山氏が社長時に売却したこととなり、売却は第一製薬出身者で主導したと噂された。

 16年5月には、元株主との国際仲裁裁判所の仲裁案件にも結論が出る。ランバクシーの株式を同社に譲渡したランバクシーの特定の以前の株主が米国司法省及びFDAの調査に関する重要な情報を隠蔽(いんぺい)したものと判断し、12年11月に、元株主を相手方として、国際商業会議所国際仲裁裁判所に仲裁を申し立て、シンガポールにおいて仲裁を行っていたが、16年5月に約562億円の仲裁判断を受領。業績に与える影響については、回収の目処が立った段階で公表するようだ。