結果から言うと、買収した期の09年3月期連結財務諸表に、のれんの減損費用などランバクシー関連で3516億円の特別損失を計上。前年の純資産1兆2445億円の約3割が損失の計上により吹き飛んだ(図3参照)。08年3月期に83.6%あった自己資本比率は、09年3月期には57.7%まで落ち込んでしまった。以降、自己資本比率が08年3月期の水準に戻っていない。
誤算は、公開買付直後の08年9月から始まる...
Medicine(医療)、Media(メディア)、Metamorphosis(変容)の頭文字であり、医療業界にメディアを通じて変革をもたらすことを使命としているエムスリー。M&Aを活用した戦略的な事業展開の結果、会社設立からわずか16年で売上高600億円を達成した。M&A効果を業績推移や事業セグメント別売上高推移などから見てみる。
日本最大級のファッションECサイト「ZOZOTOWN」やファッションコーディネートアプリ「WEAR」を運営するスタートトゥデイ。M&Aによって、既存のサービスを増強しつつ、アパレル二次流通事業、EC支援事業へと業態を広げ、増収増益を続けている。そのM&A戦略を見てみる。
M&Aを活用することで、光学機器、OA機器の製造からソフトウェアの開発まで事業ドメインを拡大してきたキヤノン。今年3月には、東芝から6655億円もの巨額の金額で東芝メディカルシステムズを買収している。キヤノンのM&Aを業績・財務状況などの観点から分析する。
大企業は得てして新たな取り組みを行うことを不得意としているが、イノベーションが求められる新規事業をM&Aによって補完する動きは、近年のトレンドとなっている。その最たる例がKDDIである。そのM&A戦略とは?