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トヨタは電気自動車の普及に、どこまで「本気」で取り組むのか?
2019/08/10
トヨタ自動車が「電気自動車(EV)の普及を目指して」と題する新たなEV戦略を発表した。しかし、その内容は意外なものだった。軽自動車よりも小さい超小型EVや電動キックボードなどの「補助車両」ばかり。トヨタは、どこまで本気でEVに取り組むのか。
トヨタは自動車業界で「世界一」の常連だ。販売台数では2012年から4年連続で世界一だった。ところが2016年に独フォルクスワーゲン(VW)に抜かれて2位に、2017年からは三菱自動車を傘下とした仏ルノー・日産自動車<7201>連合にも追い抜かれて3位となっている。
2018年自動車世界販売トップ3 | (各社発表資料より) | |
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グループ名 | 販売台数(万台) | トヨタとの差(万台) |
独フォルクスワーゲングループ | 1083.4 | 23.1 |
仏ルノー・日産連合 | 1075.7 | 15.4 |
トヨタグループ | 1060.3 | - |
しかし、その差はわずか。持ち分法適用会社にするスバル(2018年の販売台数100万台)への出資比率を過半数に引き上げるだけで、首位のVWを大きく上回る。
「販売台数世界一にはこだわらない」というのがトヨタの公式見解だが、(1)でふれた規格標準化を実現するためにもグループの販売台数が多いに越したことはない。スバルへの追加出資は「グループ販売世界一」の復活に向けた第一歩なるかもしれないのだ。
トヨタ自動車が「電気自動車(EV)の普及を目指して」と題する新たなEV戦略を発表した。しかし、その内容は意外なものだった。軽自動車よりも小さい超小型EVや電動キックボードなどの「補助車両」ばかり。トヨタは、どこまで本気でEVに取り組むのか。