米国のHyperice Inc.(カリフォルニア州)は、女子プロテニスプレーヤーの大坂なおみ選手とパートナー契約を結んだ。同社は冷却、温熱、振動などによって、疲労の回復や運動能力の向上などを可能にする機器の開発に取り組んでいる企業で、大坂選手も以前から同社製品を使用していた。

Hyperice社は今後、大坂選手の運動能力を最大限に高められるようにサポートするとともに、日本のアスリートや健康意識の高い人を対象に、同社の疲労回復技術を広めていくという。

Hyperice社とはどのような企業なのか。疲労回復や運動能力向上が可能な機器とはどのようなものなのか。

2016年に最も革新的な企業5社のうちの1社に

Hyperice社は2010年に冷却治療機器HYPERICEの開発をスタートし、2012年にHYPERICEの最終形を完成させた。

2014年に疲労回復と運動強化技術を研究するスポーツ医科学チームを立ち上げ、本格的に高強度の振動を伝える振動機能付きフォームローラーの開発に着手した。

2016年にはHYPERICE製品が米国だけでなく、さまざまな国のトレーニング施設や、プロのスポーツチームに導入されるようになり、同年には米国の起業家向け月刊誌Inc.で、2016年の最も革新的な企業5社のうちの1社に選ばれた。

日本ではHYPERICE JAPAN がHYPERICE製品の日本総輸入販売元となっており、東京都内の北青山、有楽町、日本橋の3カ所に、HYPERICEの全製品を取り揃えている店舗がある。

大坂選手が使用しているのは強い振動によってトレーニング前後の身体の筋膜リリースが可能な「HYPERVOLT(ハイパーボルト)」という製品。

筋膜は筋肉を包む膜のことで、筋肉の柔軟性を引き出し、関節の可動域を拡大するためには、筋膜の滑りをよくする筋膜リリースが必要。

HYPERVOLTは5種類のアタッチメントを治療部位、痛み、目的に応じてカスタマイズでき、筋肉をゆるめて弛緩させ、血行を促進し、可動性と柔軟性を高めることができる。

大坂選手は「初めてHYPERICEを使った時、すぐに違いに気がつきました。体は弛緩しているのに、力強さを感じました」と、コメントしている。

大坂選手は2018年に全米オープンテニス女子シングルで優勝し、2019年には全豪オープンテニス女子シングルでも優勝した。その後4大大会ではいい結果を残せていない。

2019年8月26日に開幕する全米オープンテニスでは、第1シードで出場し、2連覇を目指す。Hyperice社によるサポートがどのような好影響をもたらすか。期待が高まる。

文:M&A Online編集部