毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。
今回はセブン&アイ・ホールディングス(HD、2005年9月1日設立)をピックアップしました。
セブン&アイ・HDは2023年2月期決算で国内小売業として初めて売上高10兆円を突破しました。その額は11.8兆円に上り、前年度比35%の大幅増加となりました。
この成長の背景には2021年に2.3兆円を投じた米国コンビニ大手スピードウェイの買収など、海外での事業展開が大きく関わっています。
ですが、創業以来の主力事業であるイトーヨーカドーは3期連続で最終赤字に陥っています。
これを受けて、米投資ファンドのバリューアクト・キャピタルからはイトーヨーカドーなどのスーパーマーケット事業の切り離しと井阪隆一社長ら1部取締役の退任を求める株主提案が出されていましたが、5月末に開かれた定時株主総会で否決されました。
一方、百貨店事業のそごう・西武は別の米投資ファンドへの売却が決まっているものの、2度延期され、迷走状態に陥っています。
そんなセブン&アイ・HDの今後を西洋占星術を使ってチェックしていきたいと思います。
まずはセブン&アイ・HDの傾向を占星術で見てみましょう。
同社のホロスコープでは、企業の成長力を意味する太陽が乙女座にあり、分析的で合理的な判断によって発展を続ける特徴を持った企業であることが分かります。
その結果、大きな失敗はしづらく信頼感は得やすいのですが、合理的な意見には従ってしまいやすい傾向もあります。
今回、物言う株主であるバリューアクトからの提案は極めて合理的な意見でしたが、それをはね除ける結果を生んだのはリーダーと言うよりは同社の社員からの影響が強かったのではないかと思います。
なぜなら社員を表す月が獅子座にあり、創造的で自身の意見を重視する傾向が強く、権力に屈することは恥と考えやすいので、強い権力で意見を受けたときの反撃力は相当なものになりやすいのです。
また太陽に対して革新を意味する天王星が強く関係しているので同社のオリジナリティーや顧客を驚かせるサービス提供には他社の追随を許さない企画力があるはずで、国内小売業として初めて10兆円を突破した勢いの良さは同社の強い革新性を発揮する能力が生んだ結果といえるでしょう。
もう一点、同社には特徴的な星配置があり、それが金星と木星という幸運な繋がりを持ち、これは企業のブランドや製品に対する好感度の向上、顧客との良好な関係を築きやすい傾向を示しています。
そんな金星・木星に対し、直感力を意味する海王星が強力に援助している形です。
この星配置の結果、同社のブランドイメージは常に顧客に夢を与える影響へと変化しやすく、顧客からの過大評価を得やすい企業でもあると判断できます。
当然このような影響は同社が楽観過ぎる判断を持ちかねない傾向を示唆しているので、今回のバリューアクトの提言のように、株主が厳しい目でチェックしておくのは重要であろうと感じます。