まずは不正会計事件が発生した2011年頃をチェックしてみますと、冥王星という変革や隠された真実といった意味を持つ天体同士がハードに影響をしていました。
このような時期は内部の力関係の変動や、隠されていた事実が明るみに出る時期と関連してきますので、まさにホロスコープ通りの結果が発生したと言えるでしょう。
また同時期に、同社の太陽の上に土星が来ていました。
同社の太陽は天秤座にあり、本来であれば公平かつ公正な発展を意味しますから、不正会計事件とは縁遠いはずですが、バブル崩壊後のドサクサの中、不正に手を染めたことを隠し続けていたことが、オリンパスらしくない行動へと進みついには最悪の結果を招いたのでしょう。
そんな同社の風通しの良さを改めて構築し、しっかりとルール化するのが土星という天体で、会計不正問題をきっかけとした組織改革とコーポレートガバナンスの強化を実現し、リスタートを切ることが出来たのは幸運だったと言えます。
ただこれは、決して楽な天体配置ではなく、混乱と困難、それに続く自己の再定義と成長のための厳しい自己反省を必要とする時期でした。
この期間に、組織内の問題を無視することなく、それを直視し、適切に対処することで、組織全体としての成長と進化を遂げることを実現したのは賞賛されるべき成果と言えるでしょう。
次に、カメラ事業から撤退した2020年頃のホロスコープを見てみると、ちょうどこの2年ほど前から、変革を意味する冥王星がオリンパスの太陽にハードにかかっていた時期がありました。
このような時期に旧来の構造や方針、あるいは思考パターンの放棄をすることが多く、過去の成功や達成が現在や未来の成功を保証しないことを実感しやすい天体配置だったといえます。
ただ、この変化は単なる撤退に追い込まれたわけではなく、新たな始まりや機会をもたらす可能性を示唆しています。
つまり、カメラ事業からの撤退はオリンパスにとって、新たなビジョンや戦略にシフトし、組織のアイデンティティーを再定義する機会を得る事が出来たと捉えるのが自然です。
このように見てみると、不正会計やカメラ事業からの撤退などネガティブなワードが目立ちますが、実はとても幸運で時流の流れにシッカリと乗った判断をしていることに驚かされます。
そして2023年に再び外国人社長へとバトンが移り、これからの同社がどのような影響を受けやすいかというと、実は2024年から2029年頃まで同社は変容の流れに巻き込まれやすい時期に入りそうです。
これまで通りの成功パターンでは上手くいかないことを実感させられるようなことが起きてもおかしくありません。
この変容は吉凶両端で出やすいので、一概に悪く出ると言い切れませんが、気が抜けない状況がまだまだ続きそうです。
しかし、とても困難な状況を打破してきた同社ですから、これからもオリンパスらしさを捨てなければ、より良い結果が待っているはずですし、きっとそうなると期待したいですね。
※次回公開予定は6月17日です。