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マツダが作るべきEVは「MX-30」ではなく「ロードスター」
マツダが「東京モーターショー2019」で同社初の量産EV「MX-30」を発表した。国内で発売したクロスオーバーSUV「CX-30」をベースにしたEVだが、どう見ても中途半端なEVで同社のEV戦略に影を落としかねない。マツダが出すべきEVは。
2年に1度のクルマの祭典「第46回東京モーターショー2019」が開催されている。主催の日本自動車工業会の会長でもあるトヨタ自動車<7203>社長が「人を中心とした未来の暮らしをテーマにしました。お越し頂いた皆さんに楽しんでもらえること。ファン(楽しさ)を感じてもらうことを大切にしました」と宣言するように、「脱クルマ」を感じさせるショーとなった。
派手なコンパニオンは姿を消し、展示車両も量産車や市販を前提とする「プロトタイプ(量産試作)」レベルの車両が多数を占めた。バブル期には目白押しだった「どう考えても市販は無理」な遊び心あふれるショー向けのコンセプトカーは数えるほど。国内自動車市場の成長が見込めない中、自動車メーカーも東京モーターショーにカネを注ぎ込むことはできないのだろう。
そのせいでもないだろうが、各社ブースでの物販が目を引く。スズキ<7269>は自社の軽トラックを即席のオリジナルグッズのショップに。自動車やオートバイのミニチュアモデルやマグカップ、バッグ、バッジのほか、帽子やTシャツといったアパレル商品もそろえている。
同じく軽自動車が主力のダイハツも、軽トラックの荷台にショップを開設。スズキが荷台に商品を置いているだけなのに対し、ダイハツ工業<7262>は「DBC STORE」の看板を掲げ、商品にも「1000台限定」や「今だけ特別価格!」といったPOP(店頭プロモーション広告)も用意するなど、なかなか商売熱心だ。
ホンダ<7267>はガチャで物販に参戦。軽商用車の「N-VAN」にカプセル玩具の自動販売機を7台搭載した「ガチャVAN」を出展した。同社ロングセラーの「スーパーカブ」や、かつての折り畳みバイク「モトコンポ」などのフィギュアを300円で、キーホルダーやジグソーパズルなどを200円で販売している。
マツダが「東京モーターショー2019」で同社初の量産EV「MX-30」を発表した。国内で発売したクロスオーバーSUV「CX-30」をベースにしたEVだが、どう見ても中途半端なEVで同社のEV戦略に影を落としかねない。マツダが出すべきEVは。