第7回アフリカ開発会議が2019年8月28日から30日まで横浜市のパシフィコ横浜で開かれる。1993年以降、日本政府が主導し、国連、国連開発計画、世界銀行、アフリカ連合委員会と共同で開催してきた。

期間中はアフリカ関連の話題が増えそうだ。ただ、ビジネスの世界ではアフリカとの結びつきはまだまだで、M&Aとなると一層縁遠くなる。

そうした状況の中、東京証券取引所の適時開示情報を基にM&A Online編集部が構築したM&Aデータベースで集計したところ、希少なM&Aがいくつか浮かび上がってきた。

集計の結果、2016年から2019年7月までのおよそ3年半の間にアフリカの企業が関連したM&Aはわずか4件。2016年、2017年にそれぞれ2件ずつで、2018年以降はアフリカ企業とのM&Aは途絶えている。この集計結果を見る限り、M&Aを介したアフリカ企業との関係は細りつつあるように見える。

日本たばこ産業は490億円をエチオピア企業に出資

最近の案件から見てみると。2017年12月に日本たばこ産業<2914>がエチオピアのたばこ大手National Tobacco Enterprise Share Companyの株式約30%をエチオピア政府から追加取得し、子会社化(所有割合70.95%)することを決めた。

日本たばこ産業は2016年にNational Tobacco Enterprise Share Company株式の40%を取得し、同社の筆頭株主として事業拡大に取り組んできた。エチオピア市場の成長が見込めることから、追加取得による子会社化を決断。取得金額は約490億円に達した。

2017年2月にはVTホールディングス<7593>が、南アフリカ共和国でプジョー、シトロエンの輸入販売事業を手がけるPEUGEOT CITROEN SOUTH AFRICAを子会社化することを決めた。プジョーから同社の株式51%を取得すると同時に、同社が実施する第三者割当増資も引き受ける内容。

PEUGEOT CITROEN SOUTH AFRICAは南アフリカ国内のプジョーディーラーに対し、プジョーの新車・パーツの供給や、シトロエンのパーツの供給を行っている。

2016年7月にロート製薬<4527>が、南アフリカの歯ブラシメーカーAJ North(Proprietary)Limitedの全株式を取得し子会社化した。

関連会社のロート・メンソレータム・ベトナム社がAJ North社の妊娠線防止クリームをライセンス生産している関係が買収につながった。

さらに2016年5月、キトー<6409>が、南アフリカの政府系ファンドから、キトーのオーストラリアの総販売代理店PWB Anchor Limitedの持株会社Scaw Metals Pty. Ltd.の全株式を取得した。

Scaw Metals Pty. Ltd.株式の取得を通じて、PWB Anchor社を傘下に収め、オーストラリアでの販売ネットワークの拡大を目指す計画だ。

アフリカ開発会議は1993年に東京で第1回会議が開かれたあと、5年ごとに開催され、2013年の横浜開催以降は3年ごとに実施されている。前回はアフリカ側のケニアで開催されたため、日本での開催は6年ぶり。ホスト国・日本として、薄れかけた感があるアフリカ企業への関心を高めることはできるだろうか。

【アフリカ開発会議】

開催回数 開催年 開催場所
第1回 1993年 東京
第2回 1998年 東京
第3回 2003年 東京
第4回 2008年 横浜
第5回 2013年 横浜
第6回 2016年 ケニア
第7回 2019年 横浜

文:M&A Online編集部