毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。
今回は株式会社ゼンショーホールディングス(HD、1982年6月30日設立)を取り上げました。
ゼンショーは牛丼チェーン「すき家」や回転ずしチェーン「はま寿司」などを展開する、日本の外食業界で売上高第1位の企業です。「なか卯」「ジョリーパスタ」「ココス」「ビッグボーイ」「華屋与兵衛」などを含めて、20を超える外食ブランドを持ちます。
コロナ後の外食需要の回復に伴い業績が拡大し、2023年3月期業績は売上高18.4%増の7799億円。営業利益は2.4倍増の217億円で、11年ぶりの最高益となりました。
また、2023年4月にはハンバーガーチェーンのロッテリアを子会社化しました。6月には北米や英国で、持ち帰りずしチェーン(約3000店舗)を手がけるスノーフォックス・トップコ(英領ガーンジー)を約874億円で買収すると発表するなど、M&Aをテコにグローバル展開にもアクセルを踏み込んでいます。
そんな勢いに乗っているゼンショーの今後を西洋占星術を使ってチェックしていきたいと思います。
最初にゼンショーホールディングスの企業傾向を占星術で見てみます。
同社の設立日からホロスコープを見ると、企業の発展を意味する太陽が蟹(かに)座にありますが、蟹座は模倣する能力と同じ物を大量に増やしていく特徴を持っています。
ゼンショーの創業者で現会長兼社長の小川賢太郎氏は吉野家出身であったことから、独立後にそのノウハウを生かして牛丼店のすき家1号店を見事ヒットさせ、チェーン展開することで現在のゼンショーの礎としました。
この創業当時から行っている成功パターンは現在にも引き継がれていますが、蟹座の特徴である「模倣」と「同じ物を増やす」という能力を最大限発揮したゼンショーの十八番のような得意技と言えるでしょう。
また2011年頃からそれまで外食産業では1位を誇っていた日本マクドナルド(現日本マクドナルドホールディングス)を抜き、業界トップに立ちましたが、その原動力となったのがM&Aの成功です。
M&Aのような他社の力を取り込む傾向は蠍(さそり)座が代表的ですが、ゼンショーは拡大の天体と言われる木星を蠍座に持っており、加えて同社の太陽ともポジティブな繋がりを持っています。
つまり同社にとって蠍座的な他社の力を取り込む行為は企業の発展にダイレクトに影響する傾向があり、M&Aはゼンショーのエンジンを回す起爆剤になっていると言えます。
一方でゼンショーには過重労働の問題からブラック企業といったレッテルが貼られていた側面もあります。
この点もホロスコープでははっきりと出ていて、社員やスタッフを意味する天体の月が、限界突破の冥王星の近くにあり、これは社員が限界を超えて努力する意味を持っています。
これはゼンショーが限界を超えた努力を求める傾向もありますが、同時に頑張り過ぎる社員が集まりやすいと言うこともできます。
ゼンショーの業界トップの座は社員1人1人の限界を超えた努力の成果によるものであり、違う企業がゼンショーと同じ事をしてもこのスピード感で成果を出すことはできなかったでしょう。
現在は労働時間の見直しや働き方改革が勧められていますが、労働のし過ぎは当然改善すべきですが、努力したい社員のモチベーションを下げるような施策は、同社にとってはマイナスになるかもしれません。