外食最大手のゼンショーHD、コロナ後の行く手は?|ビジネスパーソンのための占星術

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ゼンショーHDが展開する牛丼チェーン「すき家」(都内の店舗)

こんにちは、柳川隆洸です。

新月のタイミングに合わせて毎月1回、「ビジネス×占星術」の内容で連載をしています。西洋占星術では1ヶ月の始まりを新月としており、新月の星配置を見ることで1ヶ月の社会的傾向を知ることができます。

まずは先月8月16日の新月から1ヶ月の振り返りをしたいと思います。

前回の記事で、リーダー的な立ち位置に居る人にとっては、これまでの振る舞いの結果が部下や目下の存在から反抗心という形で表現される可能性があるとお伝えしていました。

その点で、日本で最も注目されたのがやはりジャニー喜多川氏の性加害問題の非常に生々しい内容の内部調査報告書が公表された件でしょう。

このような性的虐待を知りながらもジャニーズ事務所との取引を継続していたマスメディアの問題も重視されており、同事務所のタレント起用を中止する企業も出ており、問題はさらに波及しそうです。

また、東京電力は福島第1原発の処理水を海洋放出した件で、この実行日が奇しくも水星逆行が始まった同日の8月24日に行われ、その結果、中国は政治利用に動き、風評被害はさらに拡大しそうです。

そんな状況での10月(9月末)新月からの星の影響を見てみましょう。

月末までは穏やかな状況が続きそう

新月は9月15日10:39です。

9月中は星の配置としてはとても穏やかな状況が続きます。16日から水星逆行も終わり、世界的に輝かしい未来を彷彿とさせるような発表があったり、新発見のニュースが生まれたり、といったイノベーティブな動きが期待できそうな時期になります。

その一方で歴史的な発見や古代からのメッセージなどの調査の進展も期待できそうです。全世界的に楽観的なムードが支配する数日間を過ごしそうです。

ただ、金融関係は乱高下がありそうなので注意が必要です。

このような楽観ムードも9月末頃から終わりを迎え、徐々に攻撃的なエネルギーが増大していきます。戦争の激化やテロの問題、他者を攻撃する事件やニュースが多くなるでしょう。また、思わぬ事故や天災にも繋がりやすいので、注意してください。

これらの影響は10月18日頃まで続き、次の新月の頃には大きな変化や変容を実感するようなイベントが発生しやすくなるでしょう。毎月お伝えしていますが、これらの影響は私たち個人も受けますので、9月末頃からの争いには十分注意してください。

【ピックアップ企業】ゼンショーホールディングス

毎月気になる企業をピックアップし、その企業の占星術的な視点からポイントをお伝えしています。

今回は株式会社ゼンショーホールディングス(HD、1982年6月30日設立)を取り上げました。

ゼンショーは牛丼チェーン「すき家」や回転ずしチェーン「はま寿司」などを展開する、日本の外食業界で売上高第1位の企業です。「なか卯」「ジョリーパスタ」「ココス」「ビッグボーイ」「華屋与兵衛」などを含めて、20を超える外食ブランドを持ちます。

コロナ後の外食需要の回復に伴い業績が拡大し、2023年3月期業績は売上高18.4%増の7799億円。営業利益は2.4倍増の217億円で、11年ぶりの最高益となりました。

また、2023年4月にはハンバーガーチェーンのロッテリアを子会社化しました。6月には北米や英国で、持ち帰りずしチェーン(約3000店舗)を手がけるスノーフォックス・トップコ(英領ガーンジー)を約874億円で買収すると発表するなど、M&Aをテコにグローバル展開にもアクセルを踏み込んでいます。

そんな勢いに乗っているゼンショーの今後を西洋占星術を使ってチェックしていきたいと思います。

外食トップに立つ、M&Aが原動力に

最初にゼンショーホールディングスの企業傾向を占星術で見てみます。

同社の設立日からホロスコープを見ると、企業の発展を意味する太陽が蟹(かに)座にありますが、蟹座は模倣する能力と同じ物を大量に増やしていく特徴を持っています。

ゼンショーの創業者で現会長兼社長の小川賢太郎氏は吉野家出身であったことから、独立後にそのノウハウを生かして牛丼店のすき家1号店を見事ヒットさせ、チェーン展開することで現在のゼンショーの礎としました。

この創業当時から行っている成功パターンは現在にも引き継がれていますが、蟹座の特徴である「模倣」と「同じ物を増やす」という能力を最大限発揮したゼンショーの十八番のような得意技と言えるでしょう。

また2011年頃からそれまで外食産業では1位を誇っていた日本マクドナルド(現日本マクドナルドホールディングス)を抜き、業界トップに立ちましたが、その原動力となったのがM&Aの成功です。

M&Aのような他社の力を取り込む傾向は蠍(さそり)座が代表的ですが、ゼンショーは拡大の天体と言われる木星を蠍座に持っており、加えて同社の太陽ともポジティブな繋がりを持っています。

つまり同社にとって蠍座的な他社の力を取り込む行為は企業の発展にダイレクトに影響する傾向があり、M&Aはゼンショーのエンジンを回す起爆剤になっていると言えます。

ブラック企業のレッテルを貼られたことも

一方でゼンショーには過重労働の問題からブラック企業といったレッテルが貼られていた側面もあります。

この点もホロスコープでははっきりと出ていて、社員やスタッフを意味する天体の月が、限界突破の冥王星の近くにあり、これは社員が限界を超えて努力する意味を持っています。

これはゼンショーが限界を超えた努力を求める傾向もありますが、同時に頑張り過ぎる社員が集まりやすいと言うこともできます。

ゼンショーの業界トップの座は社員1人1人の限界を超えた努力の成果によるものであり、違う企業がゼンショーと同じ事をしてもこのスピード感で成果を出すことはできなかったでしょう。

現在は労働時間の見直しや働き方改革が勧められていますが、労働のし過ぎは当然改善すべきですが、努力したい社員のモチベーションを下げるような施策は、同社にとってはマイナスになるかもしれません。

大底を経験した2014年

ではこれからゼンショーの今後の流れを見てみようと思います。

ゼンショーは太陽が蟹座にありますが、その他の天体は天秤座にたくさん入れている企業です。ですからこの天秤座に対し強い天体が影響をすると、何らかのイベントが発生しやすくなります。

例えば、2014年は同社にとって厳しい時期で、新商品のオペレーションが上手く回らず、多くの退職者が発生し休業する店舗が相次ぎました。先述した労働環境の悪さも露見したのもこの頃で、初の赤字決算となった苦難の1年でした。

この同時期にホロスコープでは冥王星という破壊を意味する天体が、同社の怒りを意味する火星にネガティブな影響を発生させてた時期と重なります。

また反逆を意味する天王星も同社の太陽にネガティブに繋がっており、アルバイトの反乱とも言える一斉に退職する事態が起きたと考えられます。この破壊の冥王星と反逆の天王星がダブルで影響したタイミングがちょうど2014年で、この影響はなかなか深刻です。

恐らく当時の状況は想像を絶するほど辛い状況にあったのではないかと思います。

2025年~27年の立ち居振る舞いを注視

ゼンショーのホロスコープを見ると火星が太陽とネガティブな繋がりを持っていますので、同社にとってのウィークポイントは火星である事がわかります。

この火星にネガティブな影響の星が来た時には、2014年の時のような問題が発生しやすくなると考えられます。そのような時期が今後あるのかというと、最も直近では2025年から2027年にかけてまたネガティブな繋がりが見受けられ、特に2026年が最も影響が強い。

とはいえ、2014年の頃のような深刻さはなさそうなので、社員やスタッフから反感を持たれないよう、効果的な対策を実現する事が出来ていれば、この時期が来てもそれほど大きな問題にはならないでしょう。

もちろん発生する問題は社員関連だけではなく、ビジネスで発生しうる全てのことに注意が必要ですが、傾向としては過去に起こした問題を2025年頃までに改善出来ていない場合、同じような問題が発生するという特徴があります。

現在は飛ぶ鳥を落とす勢いで業績を伸ばしていますが、ひとまず2025年から27年までの間のゼンショーの立ち居振る舞いを注視し、この時期にさらに発展することが出来ていれば過去の問題を完全に乗り越えていると判断して良いでしょう。

今後のゼンショーのさらなる活躍に期待したいですね。

※次回公開予定は10月14日です。